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琉球銀、ホームページのインフラをAWSへ--技術者に魅力的な環境も提供

藤代格 (編集部)

2019-01-22 07:15

 琉球銀行(沖縄県那覇市)は、ホームページへの分散型サービス拒否(DDoS)攻撃対策、災害時の安定稼働のため、2018年4月から運用をAmazon Web Services(AWS)へ移行。順調に稼働し、行内向けのシステムも徐々にAWS化しているという。1月18日、導入をサポートするサーバーワークス(新宿区)が発表した。

 若年層を含む幅広い顧客へのアプローチを目指し、新商品、サービスの開発、新しいメディアでの情報発信などに注力する琉球銀行は、独自の商品やサービスの迅速な提供のため、柔軟性があり容易に開発できる新たなシステムインフラを必要としていたという。

 また、技術者の高齢化問題も抱えていたという。琉球銀行を含む多くの地方銀行では、メインフレームを中心とした基幹系システムの開発、運用効率化のため、複数銀行で共有、運用する「共同版システム」を利用。コストを削減、安定的な運用を実現する反面、ITシステムの単独でのコントロールは難しいとしている。

 共同版システムに移行した後に入行した若手技術者は、メインフレーム含めたシステムに直接触る機会も少なく、銀行のIT部門に魅力を感じないと説明。新たなITを活用すべく新しいシステムインフラの導入と、若い技術者にとって魅力的な環境が必要だったという。

 最初の導入対象には、インターネットバンキングへの入り口などを備え、顧客へ正確かつタイムリーに情報を提供する銀行のホームページを選択。“極めて重要な顧客窓口”と捉える反面、他行のホームページを標的とするDDoS攻撃が散発。災害なども含めて対策しつつ、より安定性、信頼性の高いホームページ環境の構築を目指したとしている。

 プロジェクトは2017年7月に検討を開始。AWSを選択した理由には、不明点があっても検索すれば豊富な技術情報が容易に入手できる点を挙げている。そのほか、IaaSのコストが段々下がる傾向にある点、構造がUNIX的で企業の成長にあわせて積み重ねできるビルディングブロック方式、質の高いサポートなども理由になるという。

 導入には、エンタープライズ向けの実績が多く、課金管理方法などの柔軟な対応が可能なAWS専業ベンダーのサーバーワークス、沖縄でIT総合サービスを手がける琉球銀行のグループ会社リウコム(沖縄県那覇市)との3社体制を選択。自分たちでAWSを使いこなすためにも、フルSIベンダーへの丸投げは避けたとしている。

 移行プロジェクトはネットワーク回線の新設に時間を要したものの、AWSに関しては短期に導入完了。コストも3年ほどで削減に転じる試算だという。

 DDoS対策にはマネージド型のDDoS保護サービス「AWS Shield」を活用。災害対策としても遠隔地のデータセンターを簡単に用意できるという。先進的な環境が利用でき、今後の人材育成、確保の面でもメリットを感じているとしている。

 運用管理の多くを自動化し、仮に障害が発生しても、ほとんど人手を介さず自動で復旧するという。そのため日常的にはリウコムに復旧作業を依頼することはなく、現状までに障害は起きていないとしている。

 今後は、共同版システム以外のAWS化を目指すという。サーバーワークスのAWS運用自動化サービス「Cloud Automator」の利用を開始。銀行システムのすべてをクラウド化できる日を目指すとしている。

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