単純な機能を部品として再利用、ロボットに任せすぎない--双日流RPA活用術 - (page 2)

鈴木恭子

2019-04-23 07:15

 石井氏はBlue Prismを選定したもう1つの理由として、「一度開発したロボットを『部品』として再利用できること」を挙げる。

双日のRPAツール選定理由は「単純な機能を実行する『部品』を開発し、使い回しができること」も大きかったという
双日のRPAツール選定理由は「単純な機能を実行する『部品』を開発し、使い回しができること」も大きかったという

 例えば、データの読み取りや、既存システム(SAP)の起動、ログインIDとパスワードの入力といった単純機能の実行は、異なる複数の業務で“使い回し”できる。つまり、ロボットを開発すればするほど「部品」が充実し、結果として開発時間の短縮につながる。こうした点も将来の拡張性を見据えた時には大きなアドバンテージとなった。

成功の秘訣は「ロボットに任せすぎないこと」

 石井氏らの地道な活動が功を奏し、双日では現在、全社レベルでのRPAの導入が検討されている。2018年1月にBlue Prismを導入し、同年10月からはロボットを本格的に量産すべく体制を整えた。

 企画推進とロボット設計、R&D・技術サポートにそれぞれ2人ずつ、開発エンジニアに5人、運用に1人を配し、同時に役割分担とチーム開発のためのルール整備を実施している。さらに、チームの技術レベルの底上げとノウハウ共有のために「技術共有会」も定期的に開催。2019年3月の時点では、25の業務にロボットが導入されているという。

 ロボットを導入する業務は、定型/反復的な作業、手順が頻繁に変更しない作業、転記、情報収集、帳票出力など、できるだけ単純な業務フローを選定した。選定作業を通じて石井氏は「業務の順番を変更したり、これまでとは違うアプローチを考えたりすることも必要だと学んだ」と語る。

 作業の手順は、まず手作業をロボットに教えるための「設計図」を作成する。これは人間用の手順書よりも詳細なステップの記載が必要だ。また、条件判断が必要な場合は、すべての条件とその後のフォローを明確していった。定義書に記載されない仕事は、ロボットが作業しないためだ。

双日のロボット導入の標準的なステップ。出発点は各現場のニーズだ
双日のロボット導入の標準的なステップ。出発点は各現場のニーズだ

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