Siemens Digital Industries SoftwareとSASは5月14日、エッジコンピューティングとクラウド対応の新しいIoTソリューションの開発を支援するパートナーシップを新たに締結したと発表した。SASとオープンソースのストリーミングアナリティクスをSiemensの産業向けIoTプラットフォーム「MindSphere」に組み込み、IoT環境に機械学習と人工知能(AI)の技術をいち早く採り入れることを可能にする。
SiemensのMindSphereは、クラウドベースのオープンIoTオペレーティングシステム。豊富なAPIが用意されているため、Siemensまたはそのパートナー、あるいはユーザーがアプリケーションを直接開発することができる。さらに、デジタルツインへのアプローチと組み合わせて活用すれば、製品のアイデアから実現、実用までのループを閉じて、バリューチェーン全体でIoTデータをシームレスに統合できる。
また、SASのIoTアナリティクスソリューションを活用することで、データの移動やレイテンシー、ストレージコストを削減して、機械の運用や挙動特性の理解、迅速で正確な予測方法の開発などが可能になる。データサイエンティストは好みの言語でコードを書くことができ、同時にSASの耐障害性能や包括的な拡張機能を利用できる。
両社は既存ユーザー、新規ユーザーの両方に利用してもらえるよう協働し、エッジでのIoTデバイスに対応する準リアルタイムの組み込みAIを実現するストリーミングアナリティクスから提供を開始し、2019年後半にはソリューションの一般提供を計画している。またSASのソリューションとMindSphereの両方を現在使用しているユーザーは、既にSASで開発しているモデルをMindSphereへネイティブに展開できる。