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年30万時間の業務を自動化したパーソルが考える“RPA導入5年後の世界”

阿久津良和

2019-05-21 07:15

 人材派遣や人材紹介、求人広告などを展開するパーソルグループはロボティックプロセスオートメーション(RPA)を活用して約300案件をロボット化し、年間約30万時間分の業務を自動化している。だが、重要なのは時間の削減ではなく、時間創出の次なるアクションだという。

 同グループでシステム構築などを担うパーソルプロセス&テクノロジー ワークスイッチ事業部 RPAソリューション統括部 エグゼグティブマネジャー 梶田雄一郎氏は、5月20日に開かれた“RPA導入後5年後の世界”を解説するという記者向け勉強会の中で「まだまだロボットでは満たせない“解決力”や“想像力”は今後も人に求められるだろう」との見方を明らかにした。

 改めて述べるまでもなく、これからの日本が労働人口不足に陥ることは確実とされている。パーソル総合研究所と中央大学による共同研究調査「労働市場の未来推計 2030」によれば、2017年6月末時点で約121万人の人手不足、2030年には約644万人が不足すると予測している。時給換算賃金も2017年6月は1835円だが、2030年には2096円まで上昇するという。

パーソルプロセス&テクノロジー ワークスイッチ事業部 エグゼグティブマネジャー RPAソリューション統括部 梶田雄一郎氏
パーソルプロセス&テクノロジー ワークスイッチ事業部 エグゼグティブマネジャー RPAソリューション統括部 梶田雄一郎氏

 2030年の職業別人材不足情報を見ると、建設・採掘事業者と農林漁業従事者を除けば、需要供給バランスは軒並みマイナス。専門的・技術的職業従事者はマイナス212万人と群を抜いて人材不足が明確となっている。RPAで代替可能領域となる事務従事者はマイナス167万人。いずれにせよ、何らかの課題解決が必要なのは明確だ。

 政府は女性や高齢者、外国人を対象にした人手不足解消策を打ち出しているが、それでも約346万人にとどまり、残る約298万の人手不足を解消できない。この課題に対して梶田氏は「約7073万人の労働需要から約298万人分を削減するには、4.2%の生産性向上が必要。OECD(経済協力開発機構)は、自動化可能性が70%を超える労働者数の割合は日本において7%だと2016年に発表している。自動化が2030年まで加速すると仮定すれば、4.9%の工数を削減できる」と状況を分析した。

 市場動向などを踏まえたパーソルホールディングス(HD、旧テンプホールディングス)は5月8日に新ブランド「パーソルのRPA」を発表している。パーソルプロセス&テクノロジー(パーソルP&T)、パーソルテンプスタッフ、パーソルテクノロジースタッフの3社が集結し、RPAに関する一気通貫のサービスを提供している。

 今回の勉強会ではパーソルP&TとパーソルテンプスタッフでRPAのグループマネージャーを務める社員によるトークセッションを披露。RPAの現状について以下のような認識を示した。

 「多くの場合、時間削減をゴールに設定するが、最近は時間以外の価値創出を組み合わせる方向に進みつつある」(パーソルP&T ワークスイッチ事業部 RPAソリューション統括部 RPA導入支援部隊 ゼネラルマネージャー 相田顕信氏)

 「RPAは手段であり、目的を明確にしている企業はまい進している。時間創出後が本当のゴール」(パーソルテンプスタッフ RPA営業推進室 室長 兼 「パーソルのRPA」セールス第2グループマネージャー 小野田聖子氏)

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