ウイングアーク「Dr.Sum」のクラウド化にみる時代の変化

松岡功

2019-08-08 07:00

 本連載では、筆者が「気になるIT(技術、製品、サービス)」を取り上げ、その概要とともに気になるポイントを挙げてみたい。今回は、ウイングアーク1st(以下、ウイングアーク)が提供する「Dr.Sum Cloud」を取り上げる。

クラウド上で高速集計環境を構築可能に

 ウイングアークは先頃、大量データの高速集計が可能な「Dr.Sum」をクラウド上で利用できる「Dr.Sum Cloud」の提供を開始すると発表した。

 Dr.Sumは、さまざまな企業システム内に蓄積されているデータを統合し、高速な集計、レポーティングを実現するBI(ビジネスインテリジェンス)ソフトウェア。これまで、企業内に蓄積されたさまざまなデータの高速集計エンジンとして利用されてきた。

 新たに提供開始したDr.Sum Cloudは、クラウド上で高速集計環境を構築できるサービスで、同じく同社が提供しているクラウド型BIダッシュボード「MotionBoard Cloud」との連携で、高速集計による分析が可能となる。(図1)

図1:Dr.Sum Cloudの概要(出典:ウイングアーク1st)
図1:Dr.Sum Cloudの概要(出典:ウイングアーク1st)

 Dr.Sum Cloudの特長としては、MotionBoardの分析基盤として、クラウド上でストレージ、高速集計環境の構築が可能。また、機器手配、環境構築、サーバー稼働管理から解放され、分析環境の開発に作業を集中できる。さらに、ユーザーによる自由なデータベース設計を可能としている。

 サービスは、利用規模や目的に応じて選べる3タイプ(Small、Medium、Large)のサービスを用意。それぞれの仕様や税別価格は表1の通りとなっている。

表1:Dr.Sum Cloudのラインアップ(出典:ウイングアーク1st)
表1:Dr.Sum Cloudのラインアップ(出典:ウイングアーク1st)

 なお、MotionBoardについては、2019年4月18日掲載の本連載「ウイングアークのBIダッシュボードが推進する“BIの民主化”」で取り上げているのでご参照いただきたい。

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