全国に約1200店舗を超えるホームセンターを展開するコメリは、IBM i(旧System i AS/400)特化型アプリケーション可視化/解析ソフトウェア「X-Analysis Advisor」を採用した。同製品を提供するジーアールソリューションズが発表した。
X-Analysis Advisorは、カナダのFresche Solutionsが開発および販売を手掛け、ジーアールソリューションズと共同で日本語化を完了している。世界で5000社以上の採用実績があり、従来のIBM iアプリケーション資産を有効活用しつつ、最新のテクノロジーにシステムを対応(モダナイゼーション)させていくためのさまざまな機能を備えている。
コメリのグループIT事業会社であるビット・エイは、コメリグループにおいて全事業の情報処理システムの開発と運用を担当し、顧客、各取引先、各店舗、流通センター、本部を結ぶ商品情報の一元管理や業務のシステム化など、グループ全体に適したシステムの構築を行っている。同社は、約150人のエンジニアのうち約60人がIBM i関連の開発に携わっており、本社のある新潟県に2カ所、東京都に1カ所の合計3カ所に計19台、緊急災害時用を含め20台のハードウェアを保持して、それぞれのマシンで異なるシステムを開発し、運用している。アプリケーションは、他のオープン系プラットフォームとの互換性を考慮して6割がCOBOL、4割がRPGでコーディングされ、現在も新規システム開発言語はCOBOLを活用している。
今回、ビット・エイは災害用以外の全19台のマシンにX-Analysis Advisorを導入した。同社では、X-Analysis Advisorの導入により、20年以上にわたり蓄積されてきたIBM iによるビジネスロジックを、常に最新の状態で将来へ継承するための仕組みを構築できたとしている。
さらにX-Analysis Advisorによる整合性のとれた詳細な分析・解析結果から得られるデータフローダイアグラムやストラクチャーチャートを活用することにより、業務を効率化できたという。また分析・解析機能により出力されたドキュメントは、検索や確認の操作が容易で、各エンジニアの視点からそれぞれ気になる箇所について正確に調査することができるようになった。同社では現在、ドキュメント化の精度の高さを活用し、システムの設計におけるプロセスの中で、X-Analysisによるシステムの整合性に関する調査を義務付けている。