本連載では、筆者が「気になるIT(技術、製品、サービス)」を取り上げ、その概要とともに気になるポイントを挙げてみたい。今回は、インターネットイニシアティブ(IIJ)が提供する「IIJ統合運用管理サービス(UOM)シンプルパック」を取り上げる。
従来の運用管理サービスをシンプルな形で利用可能に
IIJは先頃、オンプレミスからマルチクラウドまでさまざまなシステムの監視、運用にかかる作業を自動化する「IIJ統合運用管理サービス(UOM:Unified Operation Management)」において、システムの運用管理に必要となる監視項目を特化し、初期設定した状態で提供する「IIJ統合運用管理サービス(UOM)シンプルパック」を提供開始すると発表した。
IIJ統合運用管理サービスは、システムを運用するなかで発生する膨大なアラートに対して、自動的にフィルタリング、タスク(チケット)を登録管理し、あらかじめ設けたルールに沿ってオペレーションを自動実行するサービスである。IIJが長年、システム運用管理を行ってきた経験とノウハウに基づき、独自に開発した運用管理ツールを用いた月額のクラウドサービスとして提供している。
IIJによると、同サービスは豊富な監視項目、機能を取り揃えており、顧客企業の運用ポリシーに合わせて自由にカスタマイズできる一方、システムの規模や用途によっては、「運用設計や監視ツールの選定に手間をかけたくない」「障害時の初動対応は電話やメールのみでよい」といった声も顧客企業から聞いていたという。
今回、同社が提供を開始したシンプルパックはそうした顧客ニーズに対応し、システムの死活監視やログ監視など、主要な監視項目をパッケージ化し、初期設定した状態で提供するため、短納期で導入できるようにした。さらに、自動オペレーションのため、手軽に運用現場の作業効率の向上と負荷軽減を図ることを可能にしたという。(図1)
図1:「IIJ統合運用管理サービス(UOM)シンプルパック」のサービスイメージ(出典:IIJ)