東北大学とNECは、量子アニーリングマシンを活用したシステムインテグレーション(SI)実務の高度化を推進する共同研究を開始したと発表した。
東北大学では、量子アニーリング方式の量子コンピューティング利用技術の最先端研究を行っており、日本における効率的運用・研究開発の促進を目的とした量子アニーリング研究開発コンソーシアムも設立している。今回は、NECの実務経験で形式化されたSIビジネス課題の量子アニーリングによる解決に共同で取り組む。
共同研究は、量子アニーリング導入によるシステム自動設計の超高速化と量子アニーリングの確率的動作を利用した人工知能(AI)の学習データの拡充の2つが柱となる。
システム自動設計の超高速化では、制約条件を量子アニーリングで高速に求解し、最適化されたシステム設計を高速に導出することを目指す。
量子アニーリング導入によるシステム自動設計の高速化
また、AIの学習データの拡充では、従来のコンピューター上のプログラムで生成可能なデータではなく、量子アニーリングマシンの確率的な動作を活用し、予測可能な生成ルールが存在しないが、学習データとしての条件は満たしているデータを作成する。