シュナイダーエレクトリックは11月7日、無停止電源装置(UPS)などのデータセンター機器を遠隔で管理するためのクラウドサービス「EcoStruxure IT Expert」と、同社が遠隔監視を行うサービス「EcoStruxure Asset Advisor」、データセンター環境の統合分析サービス「EcoStruxure IT Advisor」の国内提供を発表した。EcoStruxure IT ExpertとEcoStruxure Asset Advisorは12月に、EcoStruxure IT Advisorは2020年春に販売を開始する。
各サービスは既に英語版などが提供されており、国内向けは日本語によるサービスとなる。EcoStruxure IT Expertではデータセンター関連機器のデータや環境情報の収集とアラーム監視やインシデント発行、レポーティングなど、EcoStruxure IT Advisorでは同社による24時間体制のリモートによる機器監視とインシデント発行などの機能をそれぞれ提供。同社製機器やRedfishやSNMP、Modbus対応機器を管理できる。EcoStruxure IT Expertでは、マネージドサービス事業者向けにマルチテナント機能も用意する。
EcoStruxure IT Advisorは、オンプレミス向けソフトウェアとして提供している「Data Center Operations」の機能をクラウドサービスで提供するもの。データセンター環境のデータ分析や設定/計画策定支援、シミュレーション、リスク/影響分析、環境最適化などの機能がある。

サービスイメージ(出典:シュナイダーエレクトリック)
同社では、IoTなどの技術の普及を受けてコンピューティング環境が、従来のデータセンターからデータの発生源となるビジネスの現場あるいはその中間に当たる「エッジ」領域に拡大していくと予想する。
新サービスは、コンピューティング環境を支えるIT機器の運用監視をクラウドでも可能にすることで、IT管理者がいない小規模な現場環境やエッジからデータセンターまでを効率的に行えるようにする。また、将来的にはオープンAPIを利用したエコシステムパートナーとの協業によるサービスの高度化も視野に入れているという。