日本のほかアジア太平洋地域など海外6カ国で人材の派遣、紹介などを事業とするウィルグループ(中野区、連結従業員数3529人)は、クラウド型データウェアハウス(DWH)「Oracle Autonomous Data Warehouse Cloud(ADW)」を採用。新規サービスの開発など「攻めのIT」に多くのリソースを投入できる体制の構築を目指すという。11月6日、国内でADWを提供する日本オラクル(オラクル)が発表した。
契約や勤怠、給与、はたまた派遣スタッフと顧客業務内容の管理、そのマッチング機能などを備える基幹システム「派遣社員管理システム」を2016年7月から稼働させている。同システムはリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)「Oracle Database」をベースにオンプレミスで構築した。現在約2万人の社内外スタッフが常時利用しているという。
少人数のIT部門で運用しており、トラブル対応やベンダー管理に多くのITリソースがかかっていたという。運用管理工数をかけずに安定したパフォーマンスを維持できるシステム基盤への移行を検討したとしている。
構築、運用管理にリソースをかけずに利用できるという“自律型”データベース「Oracle Autonomous Database」の第1弾となるADWを活用したデータベース基盤への移行を検証。本番に近いデータ量、環境で数種類のテストを実行し、平均以上のパフォーマンスが得られたという。多数の検索条件からの特定人材のセレクト処理などでは想定の10倍以上の結果で、移行の手間も想定以下だったとしている。
2020年までに移行し、現状65%で直接的に売上をもたらさない「守りのIT」投資を2023年度に50%まで下げ、売上につながる投資を増加させるという。