NECは、羽田空港国際線旅客ターミナルに保安検査場内の混雑状況を分析・可視化する「待ち時間予測システム」を提供した。
同システムは2019年10月に本格稼働を開始した。監視カメラなどの映像から混雑状況を検知する「群衆行動解析技術」や、人の動きを捉える3Dステレオ視覚センサーを活用している。人の流れや通過人数を自動的に収集・分析し、混雑状況から待ち時間を予想することで、リアルタイムに知らせる。
このシステムにより出発する旅客の利便性が向上し、結果として2カ所ある検査場の利用率の平準化や、航空機運航の定時性の向上にもつながるという。将来的には、同システムにおける人工知能の予測精度を向上させ、数時間後の待ち時間といった情報を提供することを目指していく。
NECは今後、映像解析技術をはじめとする先進ITを活用したサービスの開発を強化し、競技場やテーマパークなど、空港以外の施設への導入を進めていくとしている。
待ち時間予測システムの概要(出典:NEC)
設置されたサイネージ(出典:NEC)