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IPA、改正民法に対応した「情報システム・モデル取引・契約書」を公開

ZDNet Japan Staff

2019-12-24 15:36

 情報処理推進機構(IPA)は12月24日、2020年4月に施行される改正民法に対応した「情報システム・モデル取引・契約書」を公開した。IPAのウェブサイトからダウンロードできる。

 システム開発などの契約に関する債権法を見直した改正民法が2020年4月に施行されることを受け、IT業界では契約書のひな型を見直すなど、法改正への対応が進んでいる。そこでIPAは、経済産業省が2007年に公開した「情報システム・モデル取引・契約書」のうち民法改正に直接関係する論点を見直した「『情報システム・モデル取引・契約書』<民法改正を踏まえた、第一版の見直し整理反映版>」を公開した。

 本版の特徴は、ユーザー企業、ITベンダー、業界団体、法律専門家の参画を得て議論を重ね、中立的な立場でユーザー企業・ITベンダーいずれかにメリットが偏らない契約書作成を目指しているところにあるという。民法改正がシステム開発の業務委託契約におよぼす影響について論点を絞り、現行のモデル条項と解説の修正版、見直しについて解説している。

 IPAによると、例えば、民法改正がシステム開発に及ぼす主な影響として、請負契約における瑕疵(かし)責任が契約不適合責任へ再構成され、責任の存続期間が最長10年間に延長されたことが挙げられる。改正前の瑕疵(かし)担保責任の存続期間は目的物の引渡時/仕事の終了時から1年だったが、改正後の契約不適合責任では契約不適合を知った時から1年以内に通知をすればよいことになり、注文者が契約不適合を「知る」までの間は消滅時効一般の規定に基づき、10年間権利の行使がされ得ることとなったという。

 見直しに当たっての議論では、ユーザー企業には期間の伸長がメリットである半面、ITベンダーには長期間にわたる対応要員の維持といったコストの増加が見込まれるのではないかとの意見があったとする。また、コストの増加がシステム開発費の増加につながることで、ユーザー企業にはかえって不経済となる可能性も指摘された。この点について本版では、ユーザー企業とITベンダーの公平な責任分担の観点からどのような見直しを行う必要かあるかについての活発な議論を踏まえ、モデル条項と解説に反映したとしている。

 その結果、期間制限は検収完了時という客観的な起算点は維持しつつ、ITベンダーの落ち度に起因する場合などを適用除外にするといった点を追加。見直しについての解説では、ユーザー企業とITベンダーの間で期間制限を決定するための対話に必要となる ポイントも併せて紹介している。

 IPAは、ユーザー企業・ITベンダー双方が本版を参照することで、契約のタイミングで双方がシステムの仕様や検収方法などについて共通理解のもと対話を深め、より良い関係のもとシステム開発が行われることを期待しているとコメントする。

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