マイクロソフト、医療分野のAIプロジェクト「AI for Health」--約43億円規模

Mary Jo Foley (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2020-01-30 12:32

 Microsoftは米国時間1月29日、同社の「AI for Good」(AIの社会貢献)プロジェクトに、新たなプログラム「AI for Health」(健康のためのAI)を追加すると発表した。プロジェクトにはこの他に、「AI for Earth」(地球のためのAI)や「AI for Accessibility」(アクセシビリティのためのAI)、「AI for Humanitarian Action」(人道支援におけるAI)、「AI for Cultural Heritage」(文化遺産のためのAI)などのプログラムがある。同社は5年間にわたるこの新プログラムに4000万ドル(43億6000万円)を投じる。

Microsoft
提供:Microsoft

 同社はAI for Goodプロジェクトを通じて、ソフトウェアからAIテクノロジーに至るまでの開発経験で得た教訓を適用する。ヘルス分野での同社のミッションは、AIのテクノロジーやテクニックによって得た洞察を用いて、人類を悩ませている疾病の治癒方法を模索することだとMicrosoftは述べている。

 最高データアナリティクス責任者のJohn Kahan氏が新しいAI for Healthプロジェクトを率いる。Microsoftのブログ記事によると、同社は「医療分野で重要なイニシアティブを発揮しているヘルス関連の一流の専門家ら」とともにこのプロジェクトを立ち上げたという。

 このプログラムが注力するテーマは、「疾病の予防、診断、治療関連での医療研究の加速」「死亡率、寿命に関する新たなインサイトの生成」「医療過疎地域でのケアの充実による健康格差の是正」の3つだ。

 Microsoftは10年以上前にヘルスケア分野に参入したが、その後買収したヘルスケア関連の資産の多くを売却していた。しかし同社は2017年に、ヘルスケアに注力する「Healthcare NExT」プロジェクトの立ち上げを発表した。

 ヘルスケアは成長を続けている市場であり、Microsoftが最も高い優先順位を置いている分野の1つとなっている。米国では、「パーソナライズされたコミュニティーベースのケアネットワークを構築できるようなかたちで、ヘルスケアプロバイダーや薬局、費用負担者らの情報の統合」を実現するべく、同社のさまざまなチームがMicrosoft Researchとともに、顧客と連携し、クラウドベースのAIプラットフォームを構築しようと取り組んでいる

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Pマーク改訂で何が変わり、何をすればいいのか?まずは改訂の概要と企業に求められる対応を理解しよう

  2. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  3. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  4. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  5. セキュリティ

    クラウド資産を守るための最新の施策、クラウドストライクが提示するチェックリスト

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]