私は2008年にアムステルダムに本社を置く企業に就職し、チェコ共和国在住の唯一の社員となりました。オフィスは存在せず近くに同僚もいませんでした。私にとってこれは初めての経験でしたが、その時からすでに12年近くが経ちました。
それ以来、さまざまなアプローチを試してきました。うまくいったものもあれば、悲惨な結果になったものもありました。いわゆるオフィスから(大半のときには)離れて10年以上になった今も、自宅にいても生産性を維持し、仕事を楽しむ新たな手段を発見し続けています。
新型コロナウイルス(COVID-19)発生に伴い、多くの企業が従業員に対して自宅での勤務を要請しています。これは在宅勤務をしたことがない、あるいは定期的に行っていない人にとっては難しい状況となり得ます。しかしテレワークの信望者のひとりとして(これが私がCitrixで働いている理由のひとつでもあります)、これまでの経験から学んだことを皆さんにお伝えしたいと思います。
自分のルールを頻繁に調整
それぞれの読者が置かれた状況は恐らく私のものとは異なると思います。結局のところ、自宅での勤務についてはそれぞれの人が自分のルールを発見し、実験しなければなりません。成功もあるでしょうが、失敗も数多くあるでしょう。
それも非常に数多くの失敗を体験することになります。しばらく在宅勤務を続けた後も含め、失敗から学び、自分のルールに対して頻繁に調整を加えてください。
たとえば私は最近ホームオフィス全体の配置を換えて、新しい作業ルーチンを取り入れました。生産性を高める最善の手段を見出すため、自分が何をやっているかを友人、仕事チーム、上司に包み隠さず伝えてください。失敗もその一部であり、私はこれからも新たなアプローチを試し続けるつもりです。
自分にとっての区切りを設定する
生産性の高いテレワーカーとなるには規律が求められ、自分が信頼できる人間であり、在宅勤務が緊急事態のためだけのものではないことを示そうとする場合にはなおさらです。私の経験では、このための最善の手段は「仕事モード」と「家庭モード」の分け方を見つけ出すことです。
私は専用の仕事スペースを設けています。ソファーとダイニングテーブルも試してみましたが、うまく行きませんでした。どこかの時点で気が散ってしまうためです。
仕事スペースに使えそうな場所が見つかったら、できれば家族が周囲にいるときに(たとえばSkypeのSound Test Serviceを使って)その場所の音を何分間か録音し、それを再生してみてください。会議電話の相手にどれだけの周囲の音が伝わっているか驚くと思います。
マイクにはバックグラウンドのノイズを強調するものもあることに、また使用しているJabraヘッドセットに付いている8つのマイクが子どもたちの歌声や泣き声、あるいはお気に入りのぬいぐるみがどこへ行ったか聞いている声をすばらしい性能で拾うことに驚きました。
私はまた仕事と家庭とのルーチンを明確に分けています。毎日をまったく同じ手順で開始していますが、これは「仕事モード」に入るうえで役立ちます。私の場合にはヘッドセットを装着しているときが仕事をしているときです。
また何も聴いていないときにもこのヘッドセットを装着しています。さらにデスクトップPCも仕事モードをオンオフするスイッチとして使っています。1杯目のコーヒーを入れながらPCの電源を入れ、その後の1日を通じて入れたままにします。電源を落とすのは1日の仕事を終えたという合図です。