同社は2019年から機械学習を用いた洞察で、企業システムの中枢神経を担う「Central Nervous System(CNS)」ビジョンを提唱してきたが、Intersight Workload Optimizerと組み合わせることで、コスト最適化が可能になると説明する。
Intersight Workload Optimizerはクラウドベースでインフラを管理する「Cisco Intersight」にリアルタイムで最適化するというアドオンだ。シスコ製品は当然だが、マルチクラウドや他社製品を含めた分析、可視化に対応し、AppDynamicsと連携することで、コンテナプラットフォームの自動運用や各種ハイパーバイザーの連携などシステムに関わるすべてのリソース最適化を実現する。
シスコシステムズ データセンター/バーチャライゼーション事業担当執行役員 石田浩之氏
執行役員 データセンター/バーチャライゼーション事業担当 石田浩之氏は「CPUリソースが足りなく、アプリケーション性能が低下している場合はAppDynamicsが検出し、そのデータをIntersight Workload Optimizerに渡す。そして分析結果から過度なインフラコストを割り当てたサービスや、アプリケーション性能やUX(ユーザー体験)が低下しているサービスに対してリソースの改善を提案することでコスト最適化を可能にする」と機能を説明した。また、「アプリケーション担当者とインフラ担当者が共通のビューで問題点を確認し、即座に対応できる」とアピールする。
Intersight Workload Optimizerの概要(出典:シスコシステムズ)
HyperFlex Application Platform for KubernetesのHCIを担う「Cisco HyperFlex HX240c M5」
ハイパーバイザーのコスト削減などを目的としたHyperFlex Application Platformは、2018年2月に発表したKubernetesベースのコンテナプラットフォーム「Cisco Container Platform」をソフトウェアスタックとし、シスコ製HCIの「HyperFlex HCI」やKubernetesのクラスタ管理、ロードバランサーなどの機能をパッケージングした製品だ。
Intersightと組み合わせることで、ハードウェアやソフトウェア、コテンナまでをフルスタックで管理できる。石田氏は「容易にオンプレミス環境をコンテナ化することで、一元管理とマルチクラウド化を実現する」と利点を強調した。