シスコシステムズは4月21日、ITインフラ監視ソフトウェア「AppDynamics」にシステム全体の動向を自動的に察知してダッシュボードに表示する「AppDynamics Experience Journey Map」、AppDynamicsとのデータ交換で自動で最適化するソフトウェア「Cisco Intersight Workload Optimizer」、マルチクラウド環境のコンテナ活用を支援するハイパーコンバージドインフラストラクチャー(HCI)プラットフォーム「HyperFlex Application Platform for Kubernetes」を発表した。
Intersight Workload Optimizerは2020年第2四半期中の提供を予定し、HyperFlex Application Platform for Kubernetesは2020年第2四半期中に早期アクセスの開始を予定している。アプリケーションの運用と監視を必要とする顧客に対して、AppDynamicsの本番環境用ライセンス100エージェントを無償で貸与する「AppDynamics COVID-19プログラム」を同日から開始、7月31日まで展開する。

シスコシステムズ 代表執行役員社長 Dave West氏

シスコシステムズ アップダイナミクス事業 カントリーマネージャー 内田雅彦氏
代表執行役員社長 Dave West氏は「事業を継続するには、中核を担うビジネスアプリケーションが欠かせない」と述べつつ、AppDynamicsのユーザーインターフェース(UI)が多言語化に対応し、日本語対応に着手したことを明かした。さらに10社以上のパートナー企業と共同マーケティング、営業もパートナー企業と共同で支援、国内にテクニカルサポートセンターを開設し、ドキュメントやウェブサイトと日本語化と合わせて、日本市場への注力を強化する。
2017年3月にシスコが買収したAppDynamicsは国内でも累積100社を超える企業が導入し、同社の説明によれば2019年には150%(対前年比)の成長を見せた。アプリケーション性能管理(APM)として注目を集めるAppDynamicsだが、シスコはさらなる成長を目指すため、アプリケーションの接続を自動的に可視化し、すべてのユーザーやトランザクションの性能を監視するAppDynamics Customer Journey Mapの提供を2020年第2四半期中に予定している。
具体的にはユーザーの軌跡を自動的に追従し、各ポイントをチャートとして自動生成。「障害発生時は(警告を示したチャート箇所に)対応することで影響を最小限に抑える」(同社アップダイナミクス事業 カントリーマネージャー 内田雅彦氏)