「Windows 10」の環境で、ウェブアプリが第一線のソフトウェアに近づくことになる。
Microsoftは米国時間5月19日、Windows 10とブラウザー「Edge」の新しいバージョンにより、通常のWindowsソフトウェアと同じようにウェブアプリを設定で管理したり、通常のアプリと同じ方法でウェブアプリにコンテンツを共有したりすることが可能になると述べた。同社はこうした変更を、同社の年次開発者会議「Build」で発表した。
Googleが名付けた「Progressive Web App(PWA)」は、ウェブサイトを従来のネイティブアプリのように動作させるものだ。例えばPCにインストールすることもできるcoronavirus.appや、Starbucksのメニューを閲覧して注文できるapp.starbucks.comなどがある。
coronavirus.appはPCやスマートフォンにインストールすることもできる。その場合、よりネイティブアプリに近い動作が可能になる
提供:Stephen Shankland/CNET
MicrosoftのEdge担当コーポレートバイスプレジデントのChuck Friedman氏は、現在のウェブアプリがOS環境に馴染んでいないように感じられることもあるが、同社はそうした状況を変えたいと考えていると述べた。「われわれは、Windows環境内でウェブアプリケーションがネイティブに感じられるようにしようと意気込んでいる」(同氏)
この機能は、Edgeの「Canary」版と「Windows Insider Program」の「Release Preview」版でテストが進められている。
こうした動きは、Microsoftが近年積極的に進めているウェブ技術の統合の一環だ。Microsoftによる最近のアプローチは、ウェブがWindowsの領域を侵食することを懸念した1990年代の考え方とは対極にある。そうした変化の背景には、WindowsがGoogleの「Android」やAppleの「iOS」および「iPadOS」といったモバイルOSと競合するようになったことがある。これらのモバイルOSはいずれも、ウェブ技術との統合を進めている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。