NECは2月、NTTドコモ、SOMPOホールディングス、SOMPOケアと共同で、介護付きホーム「SOMPOケア ラヴィーレ舟入(広島県広島市)」において5G(第5世代移動通信方式)の実証試験を実施した。同試験は、「介護施設の食堂における入居者の特定、禁食(アレルギー)チェック、食事時の摂取量記録」というテーマで行われた。
近年、超高齢社会が進む中で介護人材の不足が社会課題となっている。こうした状況を踏まえ、介護職員が携わる業務内容と所要時間を調査したところ、食事介助に多くの時間が割かれていると分かったという。そこで同試験では、5Gの活用により「顔認証による来訪者特定」「アラートによる禁食チェック」「食事前後の配膳トレー撮影による摂取量管理の自動化」を実施し、ピーク時における介護職員の業務効率化に貢献できると実証した。今後は、この結果を基に介護施設への導入を目指していくとしている。
実証試験のイメージ(出典NEC)
各社の役割は、NECが顔認証パッケージソフトウェア「NeoFaceKAOATO」・禁食アラートディスプレイ・5G無線装置(4.5GHz帯)の提供、NTTドコモが同試験のシステム性能評価・プロジェクト管理・企画立案・5Gの提供/分析・食事摂取量システムの提供を担当。また、SOMPOホールディングスが企画立案、SOMPOケアが実証試験環境の提供を行った。