フェンリル(大阪市北区)はクラウド活用支援サービス「GIMLE」の提供を開始した。クラウドをベースにしたアプリケーションを開発、運用する際の最適なインフラを提案、構築する。9月24日に発表した。
提供するサービスは(1)デジタル戦略アセスメント(2)クラウドアーキテクチャデザイン(3)インフラ構築と試験――の3つ。
(1)デジタル戦略アセスメントは、現状と理想像を分析して抽出した課題に対する改善策を提案する。パフォーマンスの改善、障害が起きても即座に復旧できるシステムなどの改善策も提案する。データ活用基盤としてのクラウド利用や新技術適合に付いてのコスト試算も手掛ける。必要に応じてクラウドで利用できるマネージドサービスやアーキテクチャのレクチャーやプライベートセミナーなども受ける。
(2)クラウドアーキテクチャデザインは、クラウドをベースにしたインフラ構築を前提にした概念設計や環境設計、運用監視設計などを提供。単体あるいは複数を組みあわせたマネージドサービスのフィージビリティスタディ(実現可能性調査)も提供する。ワークショップ形式など参加型の設計手法を活用する。
(3)インフラ構築と試験では、構成管理ツールを活用して宣言的なコード記述でインフラを構築するとともに試験する。継続的インテグレーションや継続的デリバリー(CI/CD)環境を構築して、開発と安定したリリースサイクルを両立するという。
GIMLEについてフェンリルは、2008年から始めている、スマートフォンやウェブのアプリケーションでデザインや開発、マーケティングサービスといった共同開発事業の新しい柱と説明。今後はクラウド事業者とのパートナーシップ強化で対応能力の拡充を狙い、上流工程はクラウドサービスや最適なマネージドサービスの選定を含めたコンサルティングをデジタル戦略アセスメントとして展開することで2024年に60億円の売り上げを目指す。
フェンリルは、社会インフラ系システムを開発、運用してきている実績があると解説。ユーザー企業向けにAmazon Web Services(AWS)にシステムを構築、運用しているが、昨夏のAWSの大規模障害ではほとんど影響を受けなかったという。