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日本の“IT巨人”NTTデータはどう変わる?

アナリティクスの世界から見たビジネスとデータ活用の在り方、AIのリアル

國谷武史 (編集部)

2020-10-23 06:00

 システムインテグレーション(SI)の“巨人”のNTTデータが大きく変化しようとしている。日本の社会インフラのITを長年支え続けながら、デジタルトランスフォーメーション(DX)やグローバルビジネスなど新たな取り組みを加速させている。最終回は、同社のAI CoE(Center of Excellence)でグローバルPMO(Project Management Office)として活動する技術革新統括本部 技術開発本部 AI技術センタ 課長の小林佑輔氏に、データ分析の専門家から見たビジネスとデータ活用の在り方やAI(人工知能)に関する現場感などを尋ねた。

◇ ◇ ◇

--プロフィールをお聞かせください。

NTTデータ 技術革新統括本部 技術開発本部 AI技術センタ 課長の小林佑輔氏
NTTデータ 技術革新統括本部 技術開発本部 AI技術センタ 課長の小林佑輔氏

 応用物理の修士課程を卒業し入社12年目になります。一貫してデータ分析やAI分野に従事しており、事業会社にも出向してさまざまな業界や業務の現場も経験してきました。現在はAIが盛り上がりを見せていますが、私自身は集計分析やデータの可視化といった基本的な分野から自動化に近いAIまでを経験してきました。現在は海外にも軸足を広げ、これまで経験した技術の展開にも取り組んでいます。

 プログラミングが趣味で、JavaScriptのD3を使ったデータの可視化アプリケーションを開発して、お客さまに試していただくこともあります。一貫してデータ分析の世界に身を置いてきましたが、ビジネスインテリジェンス(BI)からビッグデータ、データサイエンス、AIへと流行り言葉が次々に変わってきました。

--データ分析ではどのような経験をしてきましたか。

 若手の頃は、今ほどデータ分析技術が注目されておらず、技術開発の中心的なテーマではありませんでした。それでも多くの分野で需要があり、開発した技術をさまざまなお客さまの事業に適用するところにまで携わりました。ただ、当時は技術やスキルの習得に興味が強かったものです。ビッグデータ分析やSNS分析などその時々のテーマのコア技術にも取り組み、社外との共同研究や官公庁向けの技術提案に携わることができました。新人の頃に開発したAIモデルの中には今も稼働しているものがあり、AIブームの現在も自分の開発したモデルが利用されているのはうれしいですね。

 次に、NTTデータが買収した現在のNTTデータ数理システムに出向しました。元々は数理科学のコンピューターサイエンスを専業とする独立系の会社で、非常に尖った技術で実績を挙げていました。最先端技術を扱う現場に携わることは不安でしたが、実際には最先端技術ばかりではなく、お客さまの要望に耳を傾け成熟した技術を推奨することもあり、地に足をつけてビジネスをしていることに感動したものです。

 あるプロジェクトでは、お客さまにとって極めて重要なサービスに用いる生体認証のロジックの構築を担当しました。非常に短い期間で水準が極めて高く責任も重いかなり難易度の高い案件でした。生体認証に関するドメイン知識も少なかったことから、この分野に強いベンチャー企業と連携して独自に新しいロジックを開発し、その大半が商用プロトタイプに実装されました。実業務で利用される様子を目の当たりにし、技術者冥利(みょうり)に尽きる経験でした。

 その後は技術開発本部に戻り、新規領域におけるAI開発や適用検証といった多数の案件を管理しながら若手の育成も担当するようになりました。同時並行で多くの業務をしなければならず自分の手でコードに触る余裕もない状況に、技術者として不安を感じる日々が続いたものです。しかし、ある大型のAI開発案件の際に、使える時間を少しでも多くチームメンバーとの会話に割くようにしました。若手も積極的に発言して主体的に改善案を提案してくれるなど、結果的に社内で表彰されるほどの成果になりました。自分がプレーヤーとして現場でフル稼働するよりも、チームで取り組む方がより良い結果が出ることに気付きました。

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