NTTPCコミュニケーションズは11月26日、記者会見を開催。中小企業向けに2019年10月から提供しているホスティングサービス「WebARENA Indigo」において「Windows Server リモートデスクトップ SAL(Subscriber Access License)」(Windows Server RDS SAL)を税別価格1ユーザーあたり月額550円での提供を開始した。利用にはWebARENA Indigo Windowsタイプの仮想専用サーバー(VPS)の契約(月額最大750円)が必要になるため、月額1300円で利用可能。
NTTPCコミュニケーションズ 第二サービスクリエーション部 部長 冨永嘉之氏
WebARENA IndigoのVPS利用台数が1万台を突破したことを記念して、Windows Server RDS SALの新規や追加ライセンス契約の月額料金が2021年2月まで最大4カ月無料となる「リモートワーク応援キャンペーン」も展開する。
NTTPCコミュニケーションズ 第二サービスクリエーション部 部長 冨永嘉之氏は「コロナ禍でリモート環境を安価に利用したいという声が増えている」とキャンペーン実施理由を説明した。同社は3年後となる2023年までに仮想マシン(VM)10万の稼働を目標に掲げ、国内VPS市場のシェアNo.1を目指している。
コロナ禍のリモートワークで注目集めるVPS
コロナ禍でリモートワーク環境の整備に努めた企業は枚挙に暇がない。これまで限定的な用途に用いられていたVPSだが、用途に応じて必要なアプリケーションをインストールできるため、オフィスに出向かないと使えない基幹業務システムのリモート利用など注目を集めつつある。
このような背景からNTTPCコミュニケーションズは、既存のLinuxタイプに加えて、2020年10月からWindows Server 2019 Datacenter Editionを利用できるWindowsタイプを追加した。メモリーや仮想CPU(vCPU)、ストレージとしてソリッドステートドライブ(SSD)を以下のような構成で提供している。
メモリー(GB) | vCPU数 | SSD(GB) | 時間あたり価格(円) | 上限価格(円) |
---|---|---|---|---|
1 | 2 | 50 | 1.25 | 750 |
2 | 3 | 100 | 2.50 | 150 |
4 | 4 | 200 | 5.00 | 2900 |
8 | 6 | 400 | 10.00 | 5900 |
16 | 8 | 800 | 20.00 | 1万2000 |
32 | 10 | 1000 | 40.00 | 2万4000 |
その理由として冨永氏は以下のように説明した。
「海外調達や海外開発、運用プロセスの自動化で低コスト化を実現した。2018年からNTTグループのインド開発拠点でソフトウェア開発を試行錯誤し、WebARENA Indigoのプロビジョニングや課金システムを実装してきた。サーバーも台湾からカスタムサーバーを独自調達し、地元企業に保守を依頼。ハードウェア品質も高く、パーツが破損した例はない。国内も省人化と自動化を徹底し、VM数(利用者数)が増加しても対応できる。『Zendesk』を用いたFAQと、AI翻訳ソリューションの『COTOHA』によるAIチャットで省人化と顧客満足度の維持を実現した」