関東学院大学とNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、医療業界では初となる看護部長/看護師長が看護師に対する効果的なコミュニケーションを学ぶためのVR(仮想現実)コンテンツを提供した。
関東学院大学は、コンテンツのシナリオ企画、研修の実施手法設計、研修の実施調整を行った。またNTT Comはコンテンツ制作のプロジェクトマネジメント、企画されたシナリオのVR化、VRシステムの設計・構築・運用を担当した。
コンテンツのイメージ
看護部長とは、看護師長・看護師など所属する部の職員を統括する役割を担う責任者。また看護師長とは、所属する部門の看護師を統括する役割を担う責任者。
同コンテンツでは、質問の仕方や話の聞き方など、相手の悩み事や心配事を効果的に汲み取るために有効なコミュニケーションスキルを追体験により自然と身に付けることができる。VRを活用することで、主流である座学形式の研修に比べ、現実さながらのコミュニケーションを体感できるため、これまで以上に高い学習効果が期待できる。
看護部長が看護師長と行う面談を事例とし、上司が部下に対して行う良い/悪いコミュニケーションを視聴することができる。受講者は視点の切り替えにより、看護部長と看護師長の2つの目線で面談を追体験することが可能だ。
同コンテンツは日本VR医学会をはじめとした専門機関の協力をもとに制作された。医療機関の運営支援事業を行うシーユーシー(CUC)主催の「看護部長研修会」に提供される。VRコンテンツの視聴に必要となるゴーグルは事前に受講者に配布するという。
関東学院大学看護学部では、VRによる学習はビデオと異なり没入感が得られるため、その効果は大いに期待できるとしている。特に面談の場面では、相手の表情などを細かく観察することや心の声を文字で表すことにより考える視点が広がるという。