Oracleは米国時間3月31日、新規および既存の顧客に対してクラウド移行を無料で支援する新サービス「Oracle Cloud Lift Service」を開始した。これにはテクニカルツールやエンジニアリングリソースなども含まれ、同社クラウドインフラ事業の成長を加速させる広範な取り組みの一環となる。
Oracle Cloudのエンジニアリング担当シニアバイスプレジデントを務めるVinay Kumar氏は、Cloud Lift Serviceについて、クラウド移行の妨げになるであろう種々の障害に直面している顧客のために開発されたと述べている。必要なスキルがITチームにない、移行に時間がかかりすぎる、重要なアプリケーションの移行はリスクが大きすぎるといった理由で、企業がクラウドへの移行を見合わせるのはよくあることだという。
「顧客は、Oracle Cloudをもっとシームレスに利用できるように、事前の支援を必要としている」(Kumar氏)
Kumar氏によると、Cloud Lift Serviceは「構想段階から本番環境まで」顧客を導いてくれるという。Oracleのエンジニアらが、どのアプリケーションをクラウドに移行すべきか顧客が判断する手助けや、そうしたアプリケーションの構築、PoC(概念実証)の実行、現場での移行サポートのほか、カットオーバー支援を行う。ワークロードが本番環境に移行したら、Oracleは、その後企業の従業員が環境を運用するための専門知識を持てるように、ベストプラクティスについてのトレーニングを支援する。
「企業に代わって行うので、結果はもっと予測可能なものになる」「企業が気にしているアプリケーションのために、有効性が実証されているツールやプロセスを利用する」(Kumar氏)
Cloud Lift Serviceを通じて顧客が移行できるワークロードについて、明確な制限はない。Oracleは顧客のそれぞれと協力して、顧客のニーズがこのプログラムに適しているかどうかを判断する予定だ。
Oracleは、このプログラムが大きく分けて6種類のワークロードをサポートすることになると考えている。具体的には、パッケージ化されたOracleのアプリケーション(「PeopleSoft」「Siebel」「JD Edwards」など)、「Oracle Database」上に構築されたカスタムアプリケーション、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)のワークロード、クラウドネイティブのアプリケーション、「VMware」を中心とするアプリケーション、そして最後にデータウェアハウスおよび分析のワークロードだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。