Microsoftは米国時間4月22日、「Office」クライアントの永続版(非サブスクリプション版)のコマーシャルプレビューを公開した。
提供:Microsoft
「Office 2019」の後継となる「Office LTSC(Long Term Servicing Channel)for Windows」と「Office 2021 for Mac」の最初のパブリックプレビュー版が提供される。大企業や政府機関のユーザー向けとなる。
同社はまだWindowsとMac向けの「Office 2021」はリリースしないという。中小企業向けとコンシューマー向けとなるこれらのクライアントのプレビューのリリースは予定されていないようだ。中小企業とコンシューマー向けのMac版は(Windows版と同様に)、「Office 2021」と呼ばれるが、大企業と政府機関のユーザー向けはOffice 2021 for Macという名称になるようだ。
今回のリリースに含まれているもの(とそうでないもの)の詳細とダウンロードリンクは、Microsoft docsのページで確認できる。
Microsoftが2月に明らかにしたように、Office LTSCや「Windows 10 LTSC」のサポート期間は今後5年間になる。
同社は、Office LTSCが「特定の状況の限られた場合」を対象とし、単にクラウドやサブスクリプションモデルを使用したくないユーザー向けのものではないとしている。サブスクリプション版ではなく、永続版を利用した方が理にかなっている例として、数年に1度しか機能アップデートを受けられない規制デバイス、そして製造向けのプロセス制御デバイスや特殊システムのロックされているデバイスなどを挙げている。
Office LTSCには、過去のOfficeのリリースとともに、エンタープライズ向けの「Microsoft 365 Apps for enterprise」で既に利用可能な新機能のサブサットが含まれる。新しいOffice LTSCの機能には、アクセシビリティーの向上、「Excel」での動的配列とXLOOKUP、複数アプリでのダークモード機能、「Word」「Excel」「Outlook」「PowerPoint」のパフォーマンス向上などがあるという。
Office永続版のSKUのコアの部分は基本的に変わらない。Word、Excel、PowerPoint、Outlook、「OneNote」のほか、主要なアプリケーションが含まれる。Office LTSCに「Skype for Business」クライアントは同梱されないが、「Microsoft Download Center」からダウンロードできる。「Microsoft Teams」アプリは含まれる。また同社は2月、「Office Professional Plus」と「Office Standard」、そして個別の永続版ソフトは、一般提供時に価格を「10%引き上げる」としていた。Office 2021については、現行のOffice永続版の価格から変更しないという。
Microsoftは、2021年のOfficeクライアントの永続版が、最後のOfficeの非サブスクリプション版にはならないと述べていた。今回のバージョンに続き、少なくもあと1回は永続版を提供するようだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。