HP Inc.は米国時間7月27日、Teradiciを買収する契約を締結したと発表した。Teradiciは、リモートコンピューティングソフトウェアによって、さまざまなPCやタブレットからハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)を利用できるようにしている。買収条件は明らかにされていない。
この買収は、リモートコンピューティングを中心に据えたハイブリッドワーク環境を実現するHPの広範な計画の一環となる。リモートデスクトップソフトウェアは、コロナ禍で重要な役割を果たしており、今後もハイブリッドワークモデルの一翼を担い続けていくだろう。
HPは、物理ワークステーションへのリモートアクセスが可能な「ZCentral Remote Boost」ソフトウェアで、エンジニア、アニメーター、編集者のほか、ハイパフォーマンスコンピューティングのユーザーなどのプロフェッショナルがリモートワークやハイブリッドワークを実現できるようにしている。クラウドPCや仮想ワークステーションに焦点を当てているTeradiciのテクノロジーと組み合わせる計画だ。
「Teradici CAS(Cloud Access Software)」はPC-over-IP(PCoIP)プロトコルを使用し、世界で1500万以上のエンドポイントとの接続を実現している。このシステムは、PCoIPエージェントと、コネクションを提供する「CAS Manager」、エンドポイントのクライアントから構成されている。Teradiciの仮想ワークステーションエコシステムでは、Amazon Web Services(AWS)、Google Cloud、Microsoft Azureなどのクラウドプロバイダー、NVIDIA、Adobe、Autodesk、Dell、VMware、HP、Hewlett-Packard Enterprise(HPE)などがパートナーとなっている。
買収は2021年第4四半期に完了する見通しだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。