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パートナーも含めた「四方よし」を目指す--日本オラクルがSaaS事業戦略

渡邉利和

2021-08-06 10:47

 日本オラクルは8月5日、報道機関向けのオンライン説明会でSaaS事業の最新状況を明らかにした。

 8月1日付けで同社 クラウド・アプリケーション事業の責任者に就任した執行役員 クラウド・アプリケーション事業統括の善浪広行氏は、2021年度(5月締め)の業績について「特にアプリケーション領域は非常に好調で、力強い成長で終えることができた」と振り返った。

日本オラクル 執行役員 クラウド・アプリケーション事業統括の善浪広行氏(左)と同 クラウド・アプリケーション事業統括 ERPクラウド事業本部 事業開発推進部 ディレクターの中島透氏
日本オラクル 執行役員 クラウド・アプリケーション事業統括の善浪広行氏(左)と同 クラウド・アプリケーション事業統括 ERPクラウド事業本部 事業開発推進部 ディレクターの中島透氏

 市場動向として、ERP(統合基幹業務システム)に関しては「ピュアSaaS」の流れが本格的になってきたとし、トヨタグループのウーブン・プラネットがERPを2カ月で導入した事例を紹介。「これは、以前のプロジェクトの進め方だとおそらくハードウェアの調達だけで終わっている期間。これからのITのやり方が変わってくるような、1つの象徴的なものになる」と善浪氏は強調した。

 同社のSaaSは「クラウド用にアプリケーションを書き直し、幅広いアプリケーションを提供できるようになった」といい、「超短期の導入」や「四半期に1回の機能強化」といった点が評価されているという。また、オラクル自身も自社SaaSを活用することでデジタル変革(DX)を推進していることもアピールした。

 今後の取り組みについては「昨年度は事業がかなり伸びた。良い事例も増えてきた。この先は、お客様にどう貢献していくのか、われわれ自身がどういう体験をしていくのか、社会にどう貢献できるのか、ということを考えていきたい。(売り手、買い手、世間の関係を説いた)近江商人の“三方よし”に加えて、パートナーも含めた“四法よし”という考え方でやっていきたい」と語った。

「四方よし」の考え方
「四方よし」の考え方
2022年度のSaaS事業の重点施策
2022年度のSaaS事業の重点施策

 続いて、同社 クラウド・アプリケーション事業統括 ERPクラウド事業本部 事業開発推進部 ディレクターの中島透氏が、「Oracle Fusion Cloud ERP」「同EPM」「同SCM」の最新状況を説明した。

 同氏は、同社のSaaSが選ばれる理由を改めて紹介した上で、中核的な要素として「統合データモデル」を挙げ、「さまざまなトランザクションデータを単一のデータモデルの下に集約する構成になっている」ことが強みだとした。これは、「業務領域の網羅性」で実現される「SFA(営業支援システム)や販売などのフロント業務からサプライチェーン、会計と幅広い業務領域をカバーすることで、エンドツーエンドのさまざまな情報が蓄積される」というメリットを支えることにもなっている。

同社のSaaSが選ばれる理由
同社のSaaSが選ばれる理由

 さらに、最新のアップデートについても紹介された。新たに追加された「IDR(Intelligent Document Recognition、次世代OCR)」では画像化された請求書などからデータを読み取ってERPなどに入力できる機能に加え、人間が目視で内容をチェックして修正した履歴を機械学習技術を活用して読み取り精度向上につなげることができる。

 また、サプライチェーン領域では新機能として「Production Scheduling(製造スケジューラー)」の追加や材料を扱う際に2つの単位(重量と個数など)で扱うことができる「Dual UOM(Units of Measure)」のサポートなどが行われたという。

 同氏は「SaaSの四半期に1回のアップデートという特徴を生かして、さらに新機能が追加されていく」とした上で、市場の状況として「2~3年前に比べると、SaaSの優位性が広く認められてきた」と指摘している。

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