Appleの「iPhone 13 Pro」と「iPhone 13 Pro Max」は、2021年のiPhoneラインアップの上位モデルだ。価格は、iPhone 13 Proが999ドルから、iPhone 13 Pro Maxが1099ドルから。2021年モデルのiPhoneは他に、799ドルの「iPhone 13」と699ドルの「iPhone 13 mini」がある。
筆者は入手後の1週間で主にiPhone 13 Pro Maxを使用し、比較的小さいiPhone 13 Proを時々テストしていた。2021年のPro MaxとProは、ディスプレイサイズとバッテリー持続時間を除けば重要な違いはなく、同じ体験を提供する。
iPhone 13 Proと13 Pro Maxは筆者が今までに使ったiPhoneの中で最高の2機種であり、その要因にはアップグレードされたカメラシステム、改善されたバッテリー持続時間、目に優しいディスプレイがあるが、それだけではない。では、詳しく紹介していこう。
シエラブルーのiPhone 13 Pro Max。
提供:Jason Cipriani/ZDNet
製品名よりも性能が重要
2021年のiPhoneラインアップで、おなじみの「s」命名規則は採用されなかったが、iPhone 13 ProとPro Maxはデザインに関して多くの点で「s」アップグレードのように感じられる。外観については、新しい仕上げなど、顕著な変更点が3つある。最大の変更点は、本体背面にあるカメラアレイのサイズだ。カメラのレンズが「iPhone 12 Pro」より広い間隔で配置され、サイズがはるかに大きくなっている。
重要なことだが、カメラアレイが大きくなり、側面ボタンが少しだけ下に移動したため、iPhone 12 Proからアップグレードする人はおそらく新しいケースを入手する必要があるだろう。
分かりにくいが気づくことはできるデザイン面の変更として、「TrueDepth」カメラシステムがある。iPhone 13の全モデルの前面に配置され、一般的に「ノッチ」と呼ばれるこの部分は、少なくとも水平方向に20%小さくなった。ただし、垂直方向には少しだけ大きくなっている。
13 Proシリーズの仕上げは、シエラブルー、シルバー、ゴールド、グラファイトだ。ステンレススチール製筐体のマット仕上げとなっているため、iPhone 13や13 miniほど明るく鮮やかな色ではない。
本体の下側面には、Apple独自の「Lightning」ポートがある。このポートを採用するという決定は、高速の転送や充電が可能な「USB-C」を採用しなかったことへの批判を招くと同時に、ユーザーに新しいコネクターへの切り替えを強制して電気電子機器廃棄物を増やさなかった点を賞賛された。
筆者は両方の言い分を理解できるが、どちらかといえばUSB-C派の意見に賛成する。ただし、iPhone 13 ProとPro Maxに限ってのことだ。iPhone 13ラインアップの中核的な機能の1つは、「Cinematic Mode」や今後提供予定の「ProRes」動画機能などの新しいカメラ機能だ(詳しくは後述)。Cinematic Modeだけでも、これまでより多くの動画を撮影したくなるだろうし(少なくとも筆者はすでにそうなっている)、「iCloud Photos」に長い動画をバックアップしたり、Lightningを使って動画を「MacBook Pro」に転送したりするのは、iPhone 13 ProやPro Maxで高速なUSB-C接続が利用できる場合ほど速くはないだろう。
Appleは「iPad」ラインアップで、各モデルを刷新するときにUSB-Cを系統的に追加して、移行を徐々に進めている。それと同じように、まずUSB-CをiPhoneのProモデルに追加してから、1年後か2年後にiPhoneラインアップの残りのモデルに徐々に追加していくべきだと思う。
iPhone 13 Proと13 Pro Maxのサイズは前モデルから変わっていない。13 Proのディスプレイは6.1インチで、13 Pro Maxは6.7インチのままだ。
Lightningが今回のiPhoneラインアップで廃止されることはなかった。
提供:Jason Cipriani/ZDNet
パフォーマンス、カメラ機能、バッテリー持続時間
AppleがiPhone 13 Proと13 Pro Maxに加えたすべての変更とアップグレードで特に重要なのは、パフォーマンスの向上、カメラの改善、バッテリー持続時間の延長だ。