Microsoft 365設定を簡単に終わらせDXに集中--アバナード、中小企業向け「M365 Governance Hub」発表

河部恭紀 (編集部)

2021-11-10 10:40

 IT系コンサルティングファームAvanadeの日本法人アバナードは11月9日、中小企業向けサービスとして「M365 Governance Hub」を発表した。Microsoft 365をサポートするサービスとして、「Microsoft Teams」「SharePoint Online」「Exchange Online」をより効果的に活用するために必要なガバナンスの設定や運用タスクを自動化することで、さらなる業務効率化を実現する。

 「Microsoft 365」はMicrosoftが提供するオフィススイート。チームの共同作業やナレッジ共有により、組織全体の生産性を高めるとともに社内のデジタル変革(DX)推進のハブとなるツールとアバナードでBusiness & Technology Integration リード グループマネジャーを務める堀田竜也氏は述べる。

 その一方で、Microsoft 365を働き方改革や感染症対策の一環で導入したものの、メンテナンスで困っている企業があることが分かっているという。

 中小企業のIT担当者から共通した悩みとして、利用者の可視化やデータのライフサイクル、セキュリティレベルの維持などに関わる検討や設計が複雑で理解できないといったことが挙げられている。M365 Governance Hubは、そのような顧客の声に応じるソリューションとして開発され、導入時の検討を不要にし、複雑な設定作業を省略でき、ユーザーが迷わないポータルの利用を可能にし、ポリシーよる情報漏えいリスクが軽減できるようになっている。

 M365 Governance Hubが主に備える機能としては、払い出し(アカウントの作成・変更)プロセスの自動化、ライフサイクル管理、セキュリティ強化の3つがある。

 払い出しプロセスの自動化として、チーム/サイトの作成・変更、共有メールボックス/配布リスト/リソースメールボックスの作成・変更、セキュリティグループの作成・変更が可能。容量追加も現在開発中である。

 ライフサイクル管理では、チーム/サイト有効期限の設定・通知・自動削除、チーム/サイトの利用一覧表示、サイトの削除・リストアができる。

 セキュリティ強化により、外部共有(ゲストアクセス)設定、グループやメールボックスへのアクセス設定、セキュリティラベルの自動付与が可能となっている。

 堀田氏は、中小企業庁の調査を引用し、中小企業におけるIT投資が米国では売り上げを増やすために使われているのに対して、日本では働き方改革やコスト削減に向けられていると指摘。

 M365 Governance Hubは、ITによる業務効率化やコスト削減、未IT化業務プロセスのIT化といった分野に投資をしている企業が、売り上げを増やせるようビジネスモデルを変えるデジタル化に集中できるようにするサービスだという。M365 Governance Hubの導入により、Microsoft 365の設定を迅速かつ簡単に終わらせ、DXの推進に集中して欲しいと堀田氏は述べる。

 今後としては、ユーザーがM365 Governance Hubを使って社内業務のDXをより促進できるよう、ユーザー利用状況レポート、ストレージ管理、Bot対応、パスワードリセット、ドキュメント共有申請、総務・人事・経理手続き、勤怠管理といった機能の追加が考えられているという。

 同サービスは、アバナードが提供する日本発のサービスとなっている。

M365 Governance Hubの画面
M365 Governance Hubの画面(出典:アバナード)

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