Microsoftは米国時間11月17日、Cloud+AI事業を再編することを社内メールで明らかにした。現在Azure担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるJason Zander氏が、新設されるStrategic Missions and Technologies(SMT)チームを統括する。Zander氏はこの新たな役職で、いくつかの重要な新興事業を推進する任務を引き受け、最高経営責任者(CEO)Satya Nadella氏の直属となる。
この新しいSMTグループは、同社のU.S Federal、Azure Space & Mission Engineering、Azure for Operators(通信事業者向け事業)、Azure Quantumを1つのグループにまとめる。Zander氏はチームに送ったメールで、次のように述べている。「この新部門のチームに共通するのは、次世代の機会だ。潜在的影響が非常に大きい機会のため、各分野を成長させるべく、特別に注力する価値がある」
Zander氏は、Microsoftに約30年間在籍しており、2018年からAzureのエグゼクティブバイスプレジデントを務めている。また、その前の9年間は、Azureのコーポレートバイスプレジデントだった。他にも、Visual Studio Engineeringチームのコーポレートバイスプレジデントを務めた経験がある。現在は、Nadella氏に直属するシニアリーダーシップチームの一員として活躍している。
Zander氏の現在の職務は、1人の人が埋めるわけではなさそうだ。社内メールによると、同氏の異動に伴い、Cloud+AI担当エグゼクティブバイスプレジデントのScott Guthrie氏が、新しいチーム構造を編成する。コアアプリとインフラを担当するAzure Coreチームは、引き続きGirish Bablani氏が主導する。Eric Lockard氏が率いるAzure Dedicatedチームは、Azure Coreチームに加わる。Azure Global Infrastructureチームも、Azure Coreチームの一部となる。
また、この組織再編の一環として、Corey Sanders氏が率いるCloud for Industry and Global Expansionチームが新設された。Sanders氏は、Microsoftの垂直業界向けクラウドプラットフォームを全面的に統括し、「Microsoft Cloud」上にソリューションを構築する各業界のISVの採用を担当する。Industry Cloud部門は、Digital Transformation Platformグループから、Sanders氏の配下に移る。なおSanders氏は、Guthrie氏の直属となる。
今回の再編の一環として、新たにGuthrie氏に直属するいくつかのチームがある。Azure Hardware Systems & InfrastructureのRani Borkar氏や、Azure CXPのBilly Anders氏が、Guthrie氏のリーダーシップチームに加わる。Azure Edge+PlatformチームはDoug Phillips氏が率いることになり、Phillips氏はGuthrie氏のリーダーシップチームに加わるとともに同氏の直属となる。
テクニカルフェローのMark Russinovich氏は、引き続きAzure Office of the CTOを率い、Guthrie氏のリーダーシップチームに加わるとともに同氏の直属となる。テクニカルフェローのHenry Sanders氏も、Azure Edge + Platformチームの最高技術責任者(CTO)として続行し、Guthrie氏に直属し、同氏のリーダーシップチームに加わる。
同社は9月、セキュリティ、コンプライアンス、アイデンティティー、マネジメントの組織を統括する職務に、Amazon Web Services(AWS)の元ベテラン幹部Charlie Bell氏を抜てきした。その際に、Cloud+AIチームから複数のチームをBell氏の下に移している。
電子メールによると、17日に発表された再編はすべて、同日付で実施されるという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。