Amazonは米国時間12月7日、高齢者が介護者や愛する人たちとのつながりを保ちながら自立した生活を送れるように支援する新しいサブスクリプションサービス「Alexa Together」の提供を正式に開始した。2021年9月に発表されたこのサービスは月額19.99ドル、または年額199ドルで利用できる。ユーザーは6カ月間の無料トライアルに登録することも可能だ。さらに、同社の介護支援サービス「Care Hub」の利用者は12月7日よりAlexa Togetherを1年間無料で利用できる。
この新しいサブスクリプションサービスは、さまざまなコミュニティー(自立した生活を続けたい高齢者たちを含む)に合わせて、「アンビエントコンピューティング」のビジョンを最適化するAmazonの取り組みを踏襲するものだ。
Amazonは2021年10月、「Alexa Smart Properties」(Alexaを大規模に展開および管理するための垂直ソリューションを作成する)を高齢者施設向けに提供することを決定した。Amazonによると、同社はすでにサービスプロバイダーと協力してAlexaを高齢者に提供していたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックを受けて、高齢者施設でビデオベースの通信や音声起動機能に対する需要が高まっているという。
Alexa Togetherは、専門の緊急対応ヘルプライン「Urgent Response」へのハンズフリーアクセスを高齢の利用者に24時間365日提供する。緊急時には、「Alexa, call for help」(Alexa、助けを呼んで)と言って、訓練を受けた担当者と連絡を取り、警察や消防署、救急車の派遣を要請してもらうことができる。Urgent Responseに電話をかけた場合、Alexaは指定された介護者に自動で通知する。
このサービスは、Assistive Technology Service(ATS)やVayyarが提供するサードパーティーの転倒検知デバイスとも接続可能だ。利用者が転倒すると、Alexaが利用者に対し、Urgent Responseに電話をかけて介護者に通知したいかどうか尋ねる。
さらに、介護者や家族が監視できる「ハイレベルのアクティビティーフィード」も含まれる。この機能は、毎日、高齢の利用者がAlexaやコネクテッド・スマート・ホーム・デバイスと最初にやりとりしたときに、介護者に通知する。同様に、一定の時間までに全くアクティビティーがなかった場合も通知する。
この機能は高齢の利用者のプライバシーを念頭に置いて設計された、とAmazonは主張している。これは「ハイレベル」のアクティビティーフィードに過ぎないので、利用者のアクティビティーの詳細を知ることはできない。例えば、介護者は、利用者がAlexaに娯楽を求めたかどうかを確認できるが、聴いている曲やポッドキャスト、「Audible」オーディオブックを知ることはできない。
高齢の利用者が希望した場合、Alexa機能のセットアップと管理を介護者にリモートで実行してもらうことができる「Remote Assist」機能もある。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。