アマゾン、衛星ブロードバンド計画「Project Kuiper」に向けBlue Originなどと契約

Ry Crist (CNET News) 翻訳校正: 緒方亮 高森郁哉 (ガリレオ)

2022-04-06 11:14

 Amazonは米国時間4月5日、創業者のJeff Bezos氏が率いる民間航空宇宙企業Blue Originのほか、Arianespace、United Launch Alliance(ULA)と提携し、「Project Kuiper」用のロケットを確保すると発表した。Project Kuiperは、低軌道衛星コンステレーションを利用し、グローバルなブロードバンドアクセスを拡大することを目指すAmazonのイニシアチブだ。5年間で数多くの衛星を低軌道に送り込む計画だ。「Hughesnet」「Viasat」などのよく知られた衛星インターネットサービスや、Elon Musk氏の「Starlink」などと競争できるサービスを開始することを目指す。

Blue Origin、Amazon
提供:Amazon/Business Wire

 AmazonはProject Kuiperで3236基の衛星を軌道に送り込む計画だ。この契約の下、5年間で83回の打ち上げを実施し、その過半数を達成できるようになるとしている。

 Amazonのデバイスおよびサービス担当シニアバイスプレジデントDave Limp氏は声明の中で、「Project Kuiperは、サービスが普及しておらず、サービスが行き届いていない世界中の地域の顧客数千万人に、高速で安価なブロードバンドを提供する」とし、「われわれにはまだやるべきことが数多くあるが、当社の衛星システムのあらゆる側面で、チームは次々とマイルストーンを達成し続けてきた」と述べた。

 United Launch Allianceとの契約では、重量物打ち上げロケット(HLV)「Vulcan Centaur」で38回打ち上げる。また、欧州を拠点とするArianespace「Ariane 6」のロケットで18回打ち上げる契約となっている。Blue Originは今回の契約で、打ち上げロケット「New Glenn」による12回の打ち上げに対応するほか、最大15回の追加打ち上げのオプションでも合意している。

 Amazonは今回の契約について、「打ち上げロケットの商用調達としては史上最大」だとしている。Project Kuiperには現在1000人超の従業員が携わっている。安定したブロードバンドに代わる手段がない地域の住民、企業、政府の顧客など大勢にインターネットサービスを提供することを目指すという。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Pマーク改訂で何が変わり、何をすればいいのか?まずは改訂の概要と企業に求められる対応を理解しよう

  2. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  3. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  4. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  5. セキュリティ

    クラウド資産を守るための最新の施策、クラウドストライクが提示するチェックリスト

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]