筆者は1997年から「Linux」を使用している。このオープンソースのデスクトップOSは、柔軟性や信頼性、安全性が競合OSよりも大幅に優れているだけでなく、楽しさという点でもはるかに上回っていると断言できる。筆者はこれまで、可能だからという理由だけでLinuxデスクトップの微調整に多くの日(そして週末)を費やしてきた。
筆者がカスタマイズしたデスクトップには非常に印象的なものがあり、友人たちはどうすれば同じ外観にすることができるのかと知りたがったが、彼らが選んだOSにそんな芸当はできないことが分かると落胆していた。
そこで、Linuxデスクトップにできて他のOSにはできない非常にクールなことをいくつか紹介したいと思う。本記事の目的は、読者の皆さんにLinuxが本当に素晴らしいOSだと納得してもらうことだけではない。願わくは、試してみようという気にさせたいものだ。
では、前置きはこの辺にして、そのクールなことを実行してみよう。
変更する
何よりもまず、Linuxの本質は選択だ。そう聞くと、「でも、選択肢が多すぎる」と感じるかもしれない。重要なのは、多くのデスクトップディストリビューションがユーザーに代わって難しい選択をしているということだ。使用するカーネル、bashシェル、スタートアップサービス、ネットワークマネージャーなどを選んでくれる。一部のディストリビューションはそれらの選択肢を意図的に制限することで、ユーザーにとっての選択肢過多を防いでいる。しかし、それらのディストリビューションでも変更を加えることは可能だ。
たとえば、「Ubuntu Linux」を選んだものの、「GNOME」が気に入らないという場合は、「KDE Plasma」「Xfce」「Pantheon」「Budgie」「Enlightenment」など、さまざまなLinuxデスクトップ環境をインストールできる。それがLinuxの長所の1つだ。気に入らないなら、変えればいい。
ほんの数分で、デスクトップ環境を「Windows」や「macOS」に似たものや、全く異なるものに変更することができる。
古いハードウェアを復活させる
「Windows 11」がリリースされたときのことを覚えているだろうか。多くの人は、3年前に購入したコンピューターが最新バージョンのWindowsをサポートしないことにすぐ気づいた。Linuxでは、そんなことは起こらない。むしろ、Linuxの(「Lubuntu」や「Linux Lite」などの)バージョンは、古いハードウェアで使用するために特別に開発されている(ただし、新しいマシンでも実行できる)。
クローゼットの中に5年前のマシンをしまい込んでいて、リサイクル業者に持っていくつもりの人もいるだろう。Linuxの軽量バージョンを入手して、古くなったマシンにインストールし、絶対王者のように動作するのを見てほしい。
ベンダーロックインの心配がない
WindowsやmacOSなどのOSで筆者が問題だと感じていることの1つは、ベンダーロックインだ。macOSは、Appleのやり方で使う。Windows 11は、Windowsのやり方で使う。Linuxなら、自分のやり方で使うことができる。つまり、デスクトップの機能に気に入らない点があれば、微調整して自分のニーズやワークフローに完全に合わせられるということだ。ほぼすべてのLinuxディストリビューションで、このようなカスタマイズができる。他の人はどうか分からないが、筆者としては、自分のニーズに完全に合致した方法で作業する方が、第三者の効率に関する考えに合わせた方法よりずっといい。多くの場合、第三者の効率性に対する考え方は筆者と全く違う。