日本貨物鉄道(JR貨物)は、FAQと文書検索のハイブリッドAI(人工知能)を搭載したクラウド型AIチャットボット「CloudAIチャットボット」を導入した。JBCCが発表した。
今回の導入でJR貨物は、5000人超の社員から人事、総務、経理部門に寄せられる問い合わせのうち、月間約1200件の問い合わせ対応を自動化し、業務工数の3割削減を実現している。
同社では、社員が社内ポータルとして利用する「Microsoft SharePoint」上にCloudAIチャットボットを構築して利用度を高める工夫をしている。JBCCはJR貨物の現場担当者とともに回答内容のソースとなる膨大な文書整理、質問・回答セットの整備を3カ月で行い、2021年10月に本稼働に至った。
利用定着をめざしたJR貨物とJBCCの取り組み
CloudAIチャットボットはJBCCが提供する製品で、FAQと多岐にわたる社内文書の検索について2つのAIを活用することで高い検索精度を実現する。「Microsoft Teams」やMicrosoft SharePointから使え、Microsoft 365と連携できる。
JR貨物では、本社で人事、総務、経理業務を集約している。これまで全国の拠点の社員から日々寄せられる、主に電話での問い合わせは内容・難易度がさまざまで、対応の高負荷や属人化、本来業務への支障が課題となっていた。
今回JBCCは導入後もJR貨物とともに定期ミーティングを開催して改善を進めた。利用分析に基づき、当初想定より問い合わせが多い分野の回答を充実させるなど利用定着のためのサポートを行った。