ロイヤルホストなどを展開するロイヤルグループに間接業務を提供するロイヤルマネジメントは、人工知能(AI)を活用した社内向けのチャットボット「HiTTO」を導入した。
HiTTOは社内のデジタルトランスフォーメーション(DX)特化型のAIチャットボット。従業員からの定型的な質問を担当者の代わりにチャットボットが対応することで、人事・総務・労務・経理・情報システムなどのバックオフィス部門の業務効率化や、対応の属人化の解消などの実現を目指す。
ロイヤルマネジメントでは、2018年に他社製のチャットボットを導入していたが、管理画面やユーザー画面の操作性に問題があり、社内にはなかなか浸透していなかった。従業員へのアンケート調査でも「チャットボットを利用したことがある」と回答した6割の従業員のうち、8割が「回答に辿り着けなかった」と答える結果になったという。
同社ではこの結果について、回答精度が上がらないことが影響しているとし、その原因として、データの修正や確認に膨大な時間がかかってしまうためメンテナンスのサイクルを構築できなかったことを挙げている。
その後、複数のチャットボットを比較検討し、HiTTOに切り替えたところ、同製品に搭載されている「共通AI」により、人事、総務などバックオフィス領域全般が網羅された1200件以上の回答項目の中から、回答させたい項目を選択し、自社の回答内容を登録するだけで利用を開始できた。
従来型のAIチャットボットとの違い
また、質問パターンやシナリオの作成作業をすることなく回答精度が自動で保たれるので、運用作業は「回答内容を更新するだけ」というシンプルな仕組みになった。
現在、同社では、HiTTOを利用したチャットボット「ナビR」を社内に配属させ、人事・労務に関する幅広い質問にナビRが回答している。利用数は1000件を超え、回答精度は85%以上となっている。
ナビR活用イメージ