「GPT-3.5 Turbo」がファインチューニングに対応、独自にカスタマイズ可能に

Sabrina Ortiz (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2023-08-25 10:06

 OpenAIは米国時間8月22日、大規模言語モデル「GPT-3.5 Turbo」のアップデートを発表した。「GPT-3.5」ファミリーの中でもコスト効率に優れたGPT-3.5 Turboモデルを、ファインチューニングに対応させたという。これにより、開発者は独自のデータを使用して、自社のユースケースに合わせたカスタマイズができるようになる。

さまざまな色のブロックを積み上げたイメージ
提供:Eugene Mymrin/Getty Images

 同社は発表の中で、「GPT-3.5 Turboのリリース以来、開発者や企業から、ユーザーに独自の差別化された体験を提供できるように、モデルのカスタマイズ機能を求める声が寄せられていた」と説明した。

 プライベートベータ版では、企業がさまざまなユースケースでモデルの性能を改善できることが明らかになったという。例えば、指示に従う能力や、出力フォーマットの信頼性が向上した。さらに、トーンのカスタマイズが可能になり、企業はブランド特有のトーンやスタイルをモデルに組み込める。

 また初期テスターは、プロンプトを短縮できるようになったことで、プロンプトサイズを最大90%削減できたという。これは、コスト削減と各APIコールの高速化に貢献するとしている。

 同社によると、初期テストで最も印象的だったのは、ファインチューニングしたGPT-3.5 Turboが、「特定の限られたタスク」において、GPT-4と「同等、もしくはそれを上回る」能力を示したことだという。

 企業が自社のユースケース向けにAIモデルを活用する場合、当然ながらプライバシーの懸念がある。しかしOpenAIは、企業がモデルのファインチューニングに使用するデータは企業所有となり、同社がほかのモデルのトレーニングで使用することはないと保証している。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

マイナンバーカードの利用状況を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]