アップル「M3/M3 Pro/M3 Max」チップまとめ--前世代から大幅に向上した性能

Adrian Kingsley-Hughes (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2023-11-07 07:35

 Appleの「M1」チップが登場したのがわずか3年前のことだというのは、信じがたいことだ(その1年後に「M1 Pro」および「M1 Max」チップが登場した)。さらに信じがたいのは、新しい「M3」シリーズのプロセッサー群がそれら旧世代のプロセッサー群の性能をはるかに凌駕していることだ。

Appleの新しいM3チップの主な特徴
提供:Apple/ZDNET
Appleの新しいM3チップの主な特徴
提供:Apple/ZDNET

 Appleは2023年、標準のM3、「M3 Pro」「M3 Max」の3種類のチップを同時に発表した。これらのチップを見れば、Appleが数年間でいかに大きな進歩を遂げたのかが分かる。

M3シリーズの概要

 新しいM3シリーズのチップは、3ナノメートルのアーキテクチャーと、Appleが旧世代の「M」シリーズプロセッサーで学習したすべてのことを使って構築されている。

 これらのチップは、高性能コアと高効率コアを備えたCPU、GPU、そして、16コアのオンボード「Neural Engine」で構成されている。CPUコアは、改良された分岐予測によって、効率が向上している。高性能コアはより幅広いデコードおよび実行エンジンを備えており、高効率コアはより高度な実行エンジンを搭載している。これらはすべて全体的な性能と効率の向上に寄与する。

 オンデバイス機械学習などのタスクを処理するNeural Engineは、以前のチップに搭載されていたものよりも最大60%高速である。

M3のNeural Engineのパフォーマンス
提供:Apple
M3のNeural Engineのパフォーマンス
提供:Apple

 さらに、H.264およびHEVCハードウェアアクセラレーション、「ProRes」と「ProRes RAW」のサポート、YouTubeやNetflixなどの動画をより効率的に処理するAV1デコードエンジンを提供する、改良されたメディアエンジンもある。

 前世代と同様、M3チップが実行するあらゆることの根幹には、電力効率がある。M1と比較すると、M3のCPUとGPUは半分の電力で同じパフォーマンスを提供することが可能だ。

M3のCPUおよびGPUの電力効率をM1と比較
提供:Apple/ZDNET
M3のCPUおよびGPUの電力効率をM1と比較
提供:Apple/ZDNET

 12コアのノートPC向けチップと比較すると、M3のCPUはわずか4分の1の電力、GPUはわずか5分の1の電力で同じパフォーマンスを提供することができる。

M3の効率を12コアのノートPC向けチップと比較
提供:Apple/ZDNET
M3の効率を12コアのノートPC向けチップと比較
提供:Apple/ZDNET

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

マイナンバーカードの利用状況を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]