アマゾン、「Alexa」に3つの生成型AIスキルを搭載

Lance Whitney (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2024-01-11 12:54

 ラスベガスで開催中の「CES 2024」では人工知能(AI)が主役となっており、AmazonもAIを大々的に活用した新たなスキルを3つ「Alexa」に搭載したと発表した。これらのスキルは現在、米国向けの「Alexa Skills」ウェブサイトなどから無料で利用できる。

Alexaのロゴ
提供:Chesnot/Getty Images

 1つ目のスキルは「Character.AI」と呼ばれるものだ。Character.AIウェブサイトの開発者らが作成したこのスキルを使うことで、ユーザーはさまざまなチャットボットとチャットできるようになる。ソクラテスやアルバート・アインシュタインといった歴史上の人物と対話し、哲学や物理学についての会話を交わすことができる。

 またCharacter.AIを用いることで、トリッププランナーや、デートに関する相談相手、フィットネスコーチなどとチャットして支援や助言を受けられるようになる。また娯楽目的で、「もしも✕✕だったら?」という仮想の世界をAIの力を借りて探求したり、悲惨な状況に置かれているAIに手を差し伸べ、脱出の手助けをすることもできる。

 2つ目は、ユーザーの説明に基づいてAIが楽曲を作成する「Splash」というスキルだ。このスキルを使えばAlexaに対し、種類を選ばず楽曲を作成するよう指示したり、ユーザーの好きなジャンルを指定することができる。Alexaは短いフレーズを演奏した後、歌詞を追加するといった変更を加えたいかどうかを尋ねてくる。気に入ったメロディーであれば、スマートフォンでも再生できるよう、Alexaに転送を指示することもできる。

 3つ目は「Volley Games」というスキルだ。これは従来からある「二十の質問」をAIによって実現したものだ。これはAIの出題者が決めたある言葉を回答者が当てるという形式のゲームであり、回答者は「はい」か「いいえ」のみで答えられる質問を20回まで尋ねることができる。まず始めに言葉のカテゴリーが明かされた後、ユーザーはその言葉を探り当てるための質問を入力するよう求められていく。途中で答えに困った場合にはヒントを要求することもできる。

 これら3つのスキルはすべて、Amazonが2023年9月に導入した新たなツール群を用いて開発されたものだ。こうしたツールはAlexaのスキルに生成型AIの能力をより容易に統合し、ユーザーが対話を始めたり、リアルタイムのデータにアクセスできるようにすることを目的に設計されている。Amazonがその際に紹介していた能力としては、レストランの予約や、時事ニュースのサマリー取得といったものも含まれていた。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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