米Zoomは現地時間6月4日、オムニチャネルのコンタクトセンター機能を提供する「Zoom Contact Center」に搭載されている「Zoom AI Expert Assist」の新機能を発表した。Zoom AI Expert Assistは、ナレッジベース、顧客関係管理(CRM)システム、そのほかの記録システムから情報を収集し、適切な回答候補を提案する。
Zoom AI Expert Assistの利用イメージ
Zoomは今回、同アシスタントを大幅にアップグレードすることで、エージェントの効率をさらに改善し、全体的なカスタマーサポート体験の向上を図る。新機能は以下の通り。
- メッセージの自動翻訳:エージェントと顧客とのシームレスなコミュニケーションを20以上の言語で同時に提供する。同機能は顧客のメッセージをエージェントが希望する言語に即座に翻訳するため、手作業で翻訳する必要がなくなり、時間の節約と効率的なやりとりが可能となる。
- ネクストベストアクションの提示:カスタマーサポートを最適化するリアルタイムなガイダンスを提供する。同機能は顧客のニーズを識別し、最も効果的な対応やアクションを提案することで、エージェントのワークフローを合理化し、新人エージェントが経験豊富なエージェントのように対応することを支援する。例えば、顧客が注文のキャンセルを希望した場合、次に取るべきアクションとして次回注文時の割引適用をエージェントに提案し、顧客のつなぎ止めを手助けする。
- 自動総まとめ:エージェントの管理作業をワンクリックにまで減らす。メモの追加や処理内容の選択など、会話後の作業を自動化することで、時間を節約するとともに一貫性のある記録書類を作成する。
ZVC Japanによると、新機能の日本語対応開始時期はメッセージの自動翻訳機能が2024年6月末、ネクストベストアクションの提示機能と自動総まとめ機能が2024年度末までを予定しているという。
Zoom AI Expert Assistは「Zoom Contact Center Elite」プランに含まれており、「Essentials」「Premium」プランでは有料のアドオンとして利用できる。