長野市民病院は、「Zoom Meetings」「Zoom Team Chat」「Zoom Rooms」などのソリューションを導入した。提供元のZVC JAPANが11月17日に発表した。
同病院は、Zoom Roomsと電子カルテシステムを接続することで、遠隔にいる専門医と救急センターの救命医が、電子カルテの情報を画面共有しながらコミュニケ―ションをとれるようにした。また、院外での電子カルテの閲覧が可能になったことにより、医師が病院に行かなくとも迅速に判断可能になり、医師の負担軽減と働き方改革に貢献している。
このほか、コロナ禍における病棟内への立ち入り制限のために介護保険の申請に関する認定作業が停滞していたが、Zoomで面談することで一気に解消された。またZoom Meetingsを利用することで大学病院のカンファレンスに多くの医師が参加できるようになった。
同病院では2019年に長野県を襲った台風による甚大な被害の教訓から、緊急事態時に公衆回線網が不通になっても連絡できる通信手段の整備を進めてきた。Zoomについては、医療情報システムを安全に管理するためのガイドラインを意識しつつ、通信内容の暗号化とエンドツーエンドの暗号化といったセキュアな環境を実現できると評価している。
今後は、予約受付センターなどに設置するコンタクトセンター機能としての「Zoom Contact Center」の活用や、現在使用しているPHSやナースコールの代わりに「Zoom Phone」を活用することなどを検討しているという。