ZVC JAPANと香川県高松市は8月8日、連携・協力に関する包括協定を締結した。両者はこの協定を通して、ZVC JAPANが持つノウハウを活用し、高松市の産業振興による地域活性化や市民生活の向上など、地方創生に貢献する幅広い分野において地域課題や行政課題の解決を目指すとともに、新たな行政サービスモデルの提供を図るとしている。
連携協定を結ぶ高松市長 大西秀人氏(左)とZVC JAPAN 代表取締役会長兼社長 下垣典弘氏
具体的には(1)交流の推進、(2)遠隔による各種相談業務や市民講座などの実施、(3)地域の活性化および市民サービスの向上に資する取り組みーーの3つの観点で連携事業を進める。
(1)交流の推進では、同市への移住に興味を持つ県外在住者に対して、オンラインを活用した移住相談や移住ツアーを推進し、同市の魅力や住みやすさを効果的にアピールすることで移住や定住の促進を図るという。
加えて、若者の定住を促進させるため、教育機関や経済団体と連携し、若い世代に対してZVC JAPANが提供する「Zoom」の活用により実現できる新たなライフスタイルを周知する。同市では、Zoomを活用したオンラインでの講義や会議、市民相談、テレワークなどに取り組んでいる。この取り組みを周知することで、市内に在住したまま県外企業に就職する人を増やしたり、県外に進学や就職した高松市民を呼び戻したりできるのではないかと見ている。
ほかにも、市内に点在するアート作品やアートイベントを生かして、旅行者などの多くの人がZoomを活用してアート作品やアーティストと触れ合う機会を拡充するという。
(2)遠隔による各種相談業務や市民講座などの実施では、Zoomが搭載する「手話通訳」や「翻訳版字幕」の機能を生かして、オンラインでの市民相談や窓口対応、オンライン研修・講習会を実施し、市民や事業者が市役所に足を運ばず、目的を達成できる仕組みをつくるとしている。
(3)地域の活性化および市民サービスの向上に資する取り組みでは、同市の取り組みやイベントを対面だけでなく、Zoomを活用して配信することで、同市の魅力を市内外に向けて効果的に発信する。また、県外を含む産学官の多様な主体との間で行う連携に向けた協議を、Zoomを通して行うという。
同日に行われた締結式に登壇した高松市長の大西秀人氏は、「今回の協定締結に当たり、さまざまな分野で相互に連携を深めながら地域課題の解決や行政サービスの利便性の向上に期待している」と展望を述べた。
また、ZVC JAPAN 代表取締役会長兼社長の下垣典弘氏は「高松市には、手話通訳や翻訳版字幕などのZoomが持つ最大限の機能を活用していただくことで、新しいコミュニケーションの機会の創出に役立つのではないかと考えている。市民の皆さまが慣れ親しんでいるZoomを多くの場面で幅広く利用していただくことで、さらなる市民サービスの向上と地域の活性化につながることを期待している」とコメントした。