三菱UFJ信託銀行、リコー、メジャメンツの3社は4月18日、株主総会をオンライン配信する際にリアルタイムに字幕を提供する「株主総会リアルタイム字幕サービス」の提供を開始したと発表した。聴覚障がいのある人や聞こえづらさがある高齢の株主に対してもアクセシビリティーを向上する。
株主総会リアルタイム字幕サービスは、AI音声認識エンジンを利用した字幕に対し、修正スタッフが誤字を修正し、より正確な情報を伝えるサービス。メジャメンツが運営する障がい者専門クラウドソーシングサービス「サニーバンク」に会員登録している障がい当事者(主に発達障がい者や精神障がい者)が修正スタッフとして作業することで、素早く、正確性を担保したサービスを提供できるとしている。
字幕テキストを生成するシステムは、リコーが提供する「聴覚障がい者向けコミュニケーションサービスPekoe(ペコ)」を使用。音声を可視化して正しい情報をリアルタイムに伝えられるコミュニケーションツールになる。
三菱UFJ信託銀行が提供する株主向けオンラインサイト「Engagement Portal」で、総会をライブ配信している105社の中で、外部ツールなどを使用して字幕を導入したのは13社。これは、2023年度から比較すると倍以上に増えており、2025年度も字幕導入に関する問い合わせ件数は増加傾向にあるという。
今後は、Engagement Portalで開催する株主総会において、より多くの企業に株主総会リアルタイム字幕サービスが導入されていくことを目指すほか、株主や投資家を対象とした説明会などでの字幕提供や招集通知や議決権行使などのアクセシビリティ向上に関してもサービス拡張をしていく計画だ。