Linuxノウハウ

古くなったPCでも快適に使用できる軽量の「Linux」アプリ6選

Jack Wallen (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2025-05-09 07:00

 かなり古いコンピューターを使っていて、「Windows 10」から「Linux」への移行を考えている人もいるだろう。現在使っているデバイスでもWindows 10は問題なく動くが、旧型となったCPUや少ないRAM容量、小型の内蔵ドライブといった環境で、もう少し快適な動作を求めてLinuxへの移行を決めた、というユーザーもいるかもしれない。

 ほとんどのLinuxディストリビューションは、Windows 10デバイスでも問題なく動作する。しかし、ハードウェアの性能を最大限に引き出したいのであれば、軽量のLinuxディストリビューション(「elementary OS」や「Bodhi Linux」など)をインストールして、軽量のアプリケーションを使用するのがお薦めだ。高速なデバイスが欲しいのなら、これが最適な方法である。

 さらに素晴らしいことに、無料でインストールして使用できる軽量のLinuxアプリは、多数存在する。本記事では、その中から筆者のお気に入りを幾つか紹介する。

1. 「Midori」

 Midoriは、限りなくシンプルで軽量なウェブブラウザーだ。しかし、軽量だからといって甘く見てはいけない。Midoriには、高速なページ読み込み、「JavaScript」「HTML5」「CSS3」のサポート、タブブラウジング、カスタマイズ可能なUI、複数のデフォルト検索エンジンの選択肢、ブックマーク、セッション管理、トラッキング対策、カスタマイズ可能なユーザーエージェント、標準のPDFビューアーといった機能が搭載されている。一部のサイトでは期待通りに動作しないケースもあるが、ページを非常に高速かつ適切にレンダリングする。

 Midoriは、「Snap」または「Flatpak」をサポートする全てのLinuxディストリビューションにインストール可能だ。

2. 「AbiWord」

 近頃では、「ワードプロセッサー」という言葉を聞くと、少し奇妙に感じる人もいるかもしれない。多くのユーザーは、文書を作成して保存するには、「LibreOffice」のような本格的なオフィススイートが必須だと考えがちだ。しかし、LinuxにはAbiWordという軽量な選択肢があり、必ずしもそうとは限らない。

 AbiWordはずっと以前から存在するソフトウェアだ。筆者は、過去に「Microsoft Word」ユーザーと共有できる文書を作成する際にAbiWordを利用した経験があり、今でもその時のことを覚えている。簡単な作業ばかりではなかったが、目的を果たすことはできた。AbiWordには、OfficeやLibreOfficeのようなオフィススイートよりも優れている点がある。それは、オフィススイートに依存しない単独のアプリケーションであることだ。

 AbiWordには、文書作成、テキスト編集、書式設定、オブジェクトの挿入、表、リアルタイムコラボレーション、リビジョン管理、多様なファイル形式のサポート、標準の辞書とシソーラス(類語辞典)、マクロ、キーボードショートカットといった機能が含まれている。これらの機能は、非常に少ないシステムリソースで動作する1つのアプリケーションにまとめられており、まるで超高速なデバイスにインストールされているかのようなパフォーマンスを発揮する。

 AbiWordは、ほとんどのLinuxディストリビューションで、標準リポジトリーから無料でインストールできる。

3. 「Gnumeric」

 ドキュメントがAbiWordなら、スプレッドシートはGnumericだ。実際に、これら2つのアプリケーションは「GNOME Office」スイートを構成している(ただし、それぞれ独立している)。本格的なオフィススイートが快適に動作しないシステムでスプレッドシートを作成したいのなら、Gnumericはまさにうってつけだ。

 ただし、Gnumericには十分な機能がないと考えてはいけない。.odsファイルと.xlsファイルのサポート、セル編集、数式と関数、グラフ作成、条件付き書式、ピボットテーブルとビュー、統計関数、回帰分析、データフィルタリング、標準の辞書、カスタマイズ可能なUI、キーボードショートカットなどが搭載されている。GnumericのUIは極めて標準的で使いやすい。

 Gnumericは、ほとんどのLinuxディストリビューションで、標準リポジトリーから(無料で)インストールできる。

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