コンサルティングのNSK、SAP ERPを2カ月で導入--中堅向けのfspを活用

田中好伸(編集部)

2010-04-23 15:53

 コンサルティングの日本ソフトウエア(NSK)は統合基幹業務システム(ERP)パッケージ「SAP ERP」を中堅企業向けの短期間・低コストの導入プログラム「SAP Business All-in-One fast-start program」(fsp)で導入した。SAPジャパンが4月22日に発表した。

 NSKでの導入期間は実質2カ月という。人事給与、財務会計、管理会計のシステムを構築。NSKはプロジェクト管理や販売管理、在庫購買管理、顧客管理(CRM)、経営コックピットでも導入準備を進めており、これらの機能は7月からの稼働を予定している。

 NSKは、経営管理技術と情報技術を統合したソリューションを通して経営革新を推進するコンサルティングを展開している。数年前から経営者意識を持った人材の育成を目的にした業務改革プロジェクトを進めてきている。事業部門に加えて個々のプロジェクトでも独立採算制を徹底させている。そのなかでシステムが部門ごとに構築されていたことで業務ノウハウが属人化するとともに、知識が共有されておらず、経営に必要な情報が効率的、適切に活用されていないという課題を抱えていた。システムの運用でも全社的な経営の視点が必要とされていたという。

 こうした課題を抱えるNSKは、fspを利用して経営基盤システムを構築している。稼働から間もないが、NSKでは業務ノウハウの属人化が解消されるなどの効果が表れているという。NSKでは、今後fspを同社の顧客企業に展開することも予定しており、経営可視化を支援するとともに、部門や事業部ごとの経営を進める企業で階層単位での迅速な経営基盤構築に貢献していきたいとしている。

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