長年のライバルであったMicrosoftとSun Microsystemsが和解してから1年が経過した。先ごろSunは、Microsoftから追加和解金5400万ドルを受け取ったことを明らかにした。また、両社の提携関係に関する詳細な情報が、まもなく明らかにされる予定だという。
Sunは米国時間14日に行われた四半期決算発表の席上で、特許共有契約を1年延長するためにMicrosoftから5400万ドルが支払われたことを明らかにした。Sunは特許提供に対する見返りとして今後9年の間に最高4億5000万ドルを手にする可能性があり、今回の支払いはその第1回目にあたる。
SunとMicrosoftは1年前に、特許契約の締結を発表したほか、SunのJavaソフトウェアをめぐる長年の訴訟で和解した。また両社は双方の製品を連携させるために協力していくことでも合意した。
しかし現在までのところ、目に見える成果はあまり上がっていない。Sunの最高経営責任者(CEO)Scott McNealyは14日、協力関係の成果を公にすべく作業を進めているところだと述べた。
McNealyは電話会議で「2社の協力関係の成果を5月半ばに発表する予定だ」と述べた。
ユーザーグループの管理やネットワークへのユーザーログインを容易するための「ID管理」、そして、デスクトップソフトウェアのファイルフォーマットサポートといった課題の協力関係について、Sunは沈黙を守っている。
しかし、Sunの最高技術責任者(CTO)Greg Papadopoulosは先ごろ、ブログのなかで、いくつかの分野で作業が進んでいることを明らかにした。Papadopoulosは提携について話し合うため、少なくとも月に1回はMicrosoft会長のBill Gatesに会っている。
同氏はブログのなかで「Webサービスを推進するために、開発者の生産性やシステム管理、仮想化などの課題に取り組んでいる」と述べている。Webサービスとは、インターネット上で企業や組織間のコラボレーションを実現するための次世代技術。Webサービスの分野で両社はWS-AddressingやWS-Management、WS-Eventing、WS-MetadataExchangeなどの標準策定に取り組んでいる。
「これらの合意に基づく製品を公式に発表する段階にきている」とPapadopoulousは記している。
「Gatesとの仕事は特別なものである」とPapadopoulosは付け加えた。「Gateの人柄には2つの側面がある。聡明で誠実で非常に気さくな技術者という側面と、厳しいビジネスマンという側面だ。彼が技術者モードのときの会話は本当に楽しい。物事はどこに向かっているか、そこに到達するための課題は何か、新しい発想を常に重視しなければならないのはなぜかといった事柄については、広く見解が一致している。Gatesがビジネスモードに入ったとについては、意見の相違を感じる、とだけここでは言っておこう」(Papadopoulos)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ