シスコシステムズは7月、同社の最安価ルータCisco 800シリーズに、WAN側イーサネット・ポートとIPSec VPN機能を搭載した機種「Cisco 851」を追加し、販売を開始する。価格は5万5000円。IOSを使いたいシステム管理者が、中小規模の遠隔拠点をVPNでつなぐ用途に適する。
従来、価格が10万円を切るCisco 800シリーズは、BRI(ISDNのBチャネル)を収容しつつIPSec VPN機能を持つCisco 811/813と、イーサネットを収容するもののVPN機能を備えないCisco 831で構成していた。今回新たに追加したCisco 851は、イーサネットを収容しつつVPN機能を持つ製品という位置付けである。
WAN側ポートはイーサネットで形状はRJ-45。LAN側ポートは本体に内蔵する100BASE-TX/10BASE-Tの4ポート型スイッチング・ハブを経由する。ハブのポート形状はRJ-45。管理コンソール端末を接続するためのシリアルポートの形状はRJ-45である。
Cisco 800シリーズを含め、同社のルータはすべてコマンドラインインターフェースとしてIOSを搭載する。IOSの管理に慣れているシステム管理者であれば、新たに技術を習得する必要なく、そのまま運用できる。Cisco 800シリーズを構成する各機種の大きさは互いに若干異なるものの、ほぼ同サイズである。Cisco 851の大きさは51×260×216ミリ・メートル程度である。
Cisco 851の販売と同時に、Cisco 851の全機能に加えLAN側ネットワークに802.11b/g無線LANを追加したモデル「Cisco 851W」も同時に販売を開始する。Cisco 851Wの価格は7万4000円である。また、それぞれのモデルの性能と機能を若干高めた上位モデル「Cisco 871」を9万円、「Cisco 871W」を12万6000円で販売する。