日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は6月21日、ブレードPC「HP bc1000 blade PC」を用いる次世代型統合クライアントソリューション「HP Consolidated Client Infrastructure(CCI)」の提供を開始した。クライアントPCの管理をデータセンターに集約することができ、セキュリティ強化や総所有コスト(TCO)削減につながるという。
同ソリューションは、従来のPCの機能を分解し、ユーザー側にはアクセス端末としてシンクライアント(「HP t5710 Thin Client」)だけを残す。プロセッサやハードディスクなどの主要機能は、データセンターに集める。データセンター側のbc1000にクライアント用OSとアプリケーションを導入し、ユーザーのプロファイルとファイルを共有ストレージに格納する。ユーザー情報はマイクロソフトのActive Directoryで集中管理するので、ログイン認証やアクセス制御も一元化できる。
こうしたシステム構成とすることで、データ持ち出しによる情報漏えいを防ぎ、クライアント端末やブレードPCの障害発生時には復旧にかかる時間の短縮が可能となる。また、OSやアプリケーションのインストールは「HP Rapid Deployment Pack(RDP)」により一括処理できるため、各PCに対する個別作業は不要。サポートにかかる費用と時間を大幅に削減でき、リソース共有による重複投資の回避により、TCOも減らせる。
同ソリューションは、ブレードPC、シンクライアント、サーバ、ストレージ、ネットワーク機器といったハードウェア製品と、アセスメント、システム導入などのコンサルティング/システムインテグレーション、保守サービスで構成する。同社は、市ヶ谷事業所(東京都千代田区)の「アダプティブ・エンタープライズ・エクスペリエンス・センター」にCCIソリューション体験環境を構築し、販売促進活動に利用する。