野村総合研究所(NRI、藤沼彰久社長)は、モバイル/ワイヤレス・ネットワーク向け通信ミドルウェア「Mobiletune」のセキュリティ機能を強化、「Mobiletune ver2.0」を発売した。サーバーは最小構成(3Mbps)で540万円から、クライアント(Windows/PC版)は無償。
「Mobiletune」は、モバイルネットワーク向けに最適化された通信プロトコル「MobileUDP」と圧縮機能「Bindingコンテンツ圧縮」など、同社が独自開発した技術を活用した通信ミドルウェア。WEBアクセス・メール送受信の通信時間・通信データ量を1/2〜1/10に短縮・削減するほか、移動中にリンク切断が発生しても再接続時に継続受信できるなど、モバイル通信の利便性を向上させる特徴を持つ。しかし前バージョンでは、HTTPS通信環境などのアプリケーション側で情報が暗号化されている場合には、通信データ削減効果は限定的だった。
「Mobiletune ver2.0」では、HTTPS通信環境でも大幅なデータ削減効果を発揮する「SSLサーバコネクタ」機能を搭載、既存のHTTPS環境に変更を加えることなく、モバイル環境からのアクセスを効率化した。同機能とMobiletuneの暗号化機能を併用すれば、モバイル端末とサーバー間のセキュリティも確保できる。また、メール受信時の認証情報を暗号化する「APOPプロトコル対応」機能も実装。これらの対応により、セキュリティを考慮したアプリケーション・ネットワーク環境でも、安全・安定・快適なモバイル通信環境が実現できる。