製造業向けに特化したERP(統合業務パッケージ)である「glovia.com」を扱うグロービアインターナショナルは9月1日、正確な財務情報の開示や監査手法などを定めた米国の法律であるSOX法への対策を意識して、glovia.comにアクセス権限管理機能を付加するオプション「glovia.comセキュリティーマネージャ」を出荷した。価格は1ユーザーあたり5万円から。開発会社は米Glovia International。
SOX法は、株主に対する説明責任として、正しい財務会計情報を開示する組織作りのための仕組みや罰則を定めた米国の法律である。ERPは、SOX法への対策として、役割に応じたアクセス権限を設定して運用することで、正しい利用者だけがシステムの機能を利用できるようにする。今回出荷したglovia.comセキュリティーマネージャは、ERP製品であるglovia.comに、上記のアクセス権限管理機能をモジュールとして付加するためのオプションである。
glovia.comは、米Zeroxの社内システムをベースとして発展したERPパッケージであり、カスタマイズすることなく標準で時差を考慮するなど、異なる国に生産拠点を持つ大規模な製造業に特化したベスト・プラクティスを多く含む。対象とする企業規模は「年商500億円以上」(グロービアインターナショナル)程度である。
グロービアインターナショナルはglovia.comを開発する米Glovia Internationalの日本法人であり、100%子会社である。米Glovia Internationalは富士通の100%子会社であり、富士通は「GLOVIAブランド」でglovia.comを含む複数のERP製品を販売している。グロービアインターナショナルも自前でglovia.comのプリセールス部隊と導入コンサルティング部隊を持つ。