テイルバックがVMware使う共有型レンタルサーバのディスクアクセス性能を強化

日川佳三(編集部)

2005-09-07 17:48

 レンタルサーバ事業者のテイルバックは10月3日、VMwareを用いた共有型サーバ・レンタル・サービス「GrowServer」のディスクアクセス性能を向上させる。価格はメモリ128Mバイト、ディスク5Gバイトの最小構成時に月額3万円から。初年度売上目標は1億5000万円。

サービス内容を説明する代表取締役社長の山田敏博氏

 GrowServerは2004年6月のサービス開始以降、米VMwareが開発したサーバ統合化ソフト「VMware ESX Server」を用いた仮想マシンをレンタル提供してきた。仮想マシンを使うことで運用管理コストの低減によるサービスの低価格化が見込める上に、可搬性(ポータビリティ)によるハードウェア性能の拡張性を確保できるのが特徴だ。

 サーバ機には、費用あたりの性能が最も高い4CPU構成のPCサーバ機を用いてサービス提供価格を抑えている。実際に使っているのは、デュアルコアのXeon MP(3.66GHz動作)を4個搭載したSMP機である。

 今回新たに、ディスク性能を向上させた。具体的には、米DataCore Softwareが開発したディスク共有化ソフト「SANmelody」を、サーバとストレージの間に設置した。SANmelodyは、物理ディスクを複数の論理的な仮想ディスクとして複数サーバに割り当てるミドルウェアである。メモリを用いたディスクキャッシュを用いてアクセス速度を向上させることが可能である。GrowServerでは32Gバイトのメモリをキャッシュ用途に使う。

 物理ストレージも拡張した。RAID-1(ミラーリング)のセットをRAID-0(ストライピング)構成にしたディスク群を、さらにRAID-1でミラーセットとする。この時点で実データ量の4倍のディスクが必要となるが、さらにこのミラーセットをアクティブ/スタンバイ構成で2重化する。

 9月7日に実施した発表会では、VMware ESX Server環境下で稼動中のサーバ環境を別の物理サーバに移動させるデモを実演して見せた。物理サーバから物理サーバへの移動の最中、仮想サーバのIPアドレスに対するpingコマンドのレスポンスを表示し続けて、処理を止めずにハードウェアの切り替えが可能である点を説明した。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    KADOKAWAらの事例に学ぶ、2024年サイバー攻撃の傾向と対策

  2. セキュリティ

    MDMのよくある“12の悩み”を解決!Apple製品のMDMに「Jamf」を選ぶべき理由を教えます

  3. ビジネスアプリケーション

    生成AIをビジネスにどう活かす?基礎理解から活用事例までを網羅した実践ガイド

  4. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  5. セキュリティ

    「100人100通りの働き方」を目指すサイボウズが、従業員選択制のもとでMacを導入する真の価値

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]