新製品への需要を喚起するため、Microsoftでは今週、「Windows Vista」の最新開発版を含む複数のプログラムの初期バージョンを開発者に提供する予定だ。
Microsoftは、ロサンゼルスで同社が開催する「Professional Developers Conference(PDC)」で、11月にリリースする「Visual Studio 2005」および「SQL Server 2005」と、Vistaの各初期バージョンのコードをプログラマ向けに公開する。次期Windows(開発コード名Longhorn)のクライアント版であるVistaは2006年にリリースされる予定だ。
同社は、チーフソフトウェアアーキテクトのBill Gatesや、Windows開発を統括するグループバイスプレジデントのJim Allchinが13日午前に基調講演を行った後に、これらのソフトウェアを配布開始する。
同カンファレンスではこれに加え、Microsoftの幹部が「Office 12」スイート製品の内部構造に関する講演を行って、Office上で稼働するアプリケーションの開発を促進する意向だという。
一方MicrosoftのMSN部門は、「MSN Search」および「Messenger」など、多数のウェブ機能に対するアプリケーションプログラミングインターフェースを発表する。同社は米国時間13日、MSN専用の開発者向けサイトを立ち上げる予定だ。こうした取り組みは、一般のウェブサイトの情報を取り込むアプリケーションを開発するプログラマを支援するという、同社の長期戦略の一環として位置付けられている。
Microsoftは過去のカンファレンスで行ってきたのと同様に、同社の開発「スタック」(コンポーネントの集合体)やウェブ機能上で稼働するサードパーティ製アプリケーションの開発を活性化させる目的で、これらの技術詳細を公開する意向だ。
2006年のリリースが予定されているOffice 12では、Microsoftのサーバ製品との密接な統合が念頭に置かれ、多くのコラボレーション機能に改良が加えられることになる。PDCの講演概要によると、Microsoftは、ワークフローアプリケーション開発を容易にするため、「InfoPath」フォームベースアプリケーションのビルダ機能をアップグレードし、「SharePoint」ポータルサーバの検索機能を強化する方針を固めているという。
また同カンファレンスでは、2006年発表予定の「BizTalk Server 2006」の詳細や、統合サーバに関する戦略も公開されるものと期待されている。
そのほかの講演テーマには、MSN機能を用いたオンラインウェブアプリケーションの記述についての考察や、Windowsの将来計画、RSSプロトコルの将来的な利用計画、「Common Language Runtime」におけるスクリプト言語のサポート予定などが含まれている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ